町じゅうのあちらこちらで、テッポウユリを見かける。
甲府の方ではもう咲き終えただろうか。山梨のなかでも北側に位置する北杜市では、まだまだ咲いている。
テッポウユリを見て思うのはいつも、その百合を残した人のことだ。
きれいに草刈りした庭先に、田んぼの畦に、畑に、道端に、林に、川原に見かけるたび、「ああ、ここに百合の芽が出ているのを見つけて、刈るのをやめて残しておいた人がいる」と思わずにはいられない。だからか、テッポウユリのなかには、誰かの思いが宿っているように思えるのだ。
庭に咲いた、1輪だけのテッポウユリです。
いくつも咲いているのもあります。
これは、道端の茗荷畑の脇に咲いていたテッポウユリ。茗荷よりものびのびと伸びていました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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