11月の『地球の歩き方』ラストの記事は、八ヶ岳颪(おろし)にした。
じつは「颪」という漢字を知らず、記事をアップしてから明野町で生まれて暮らす大先輩から教えていただいた。
冬に山や丘から吹き下ろしてくる風の呼称を、「颪」とかくそうだ。
「風」の頭に「下」とかくなど、吹き下ろしてくる気満々という感じの一文字である。
「颪」を調べると、八ヶ岳だけではなく、八甲田颪、赤城颪、六甲颪など、日本全国、あちらこちらの山から颪は吹き下ろしていて、冬の風物詩のひとつであることがわかった。
冬に北から吹く乾いた風で、風向きは山脈に直行して吹く、つまり山肌に沿って吹き下ろしてくる。その過程で気温が急低下するボーラ現象を起こし、凍った冷たい風になるらしい。
つまりは八ヶ岳の山肌を撫でるように吹き下ろしてきた八ヶ岳颪が、わたしの頬を撫でるわけだ。
それを知り、さらに八ヶ岳と仲よくなったような気がした。
こういう雲が八ヶ岳にぺったりと乗っかると、八ヶ岳颪が吹く兆候です。
美しく雪化粧した八ヶ岳最高峰、赤岳です。
ワイルドな雰囲気が好きな権現岳。
リビングの北窓から見た夕暮れの八ヶ岳です。
☆『地球の歩き方』北杜・山梨特派員ブログ、更新しました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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