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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

天を仰ぐお釈迦様

鳳凰三山は、家の前からよく見える南アルプス連峰の山だ。

もう20年ものあいだ、日々眺めてきた山である。

薬師ヶ岳、観音ヶ岳、地蔵ヶ岳と、仏像の名をそれぞれ持ち、並んだ姿は鳳凰と呼ばれ、地蔵ヶ岳にはオベリスクという突起がある。山を登る人にとっては、何か特別なものを持つ山なのだろうとは感じていた。

 

先日、我が家より少し標高の高い場所で農作業をする方と話をする機会があった。

そこからは、さらに鳳凰三山が大きく見える。

「あれを、お釈迦様が横になっているみたいだっていう人もいるんだよ」

そう教えられ、見るとたしかにお釈迦様が天を仰いで仰向けに寝ているように見えた。

「ああ、ほんとですね!」

驚いた。20年ものあいだ見てきたものが、まったく違う姿に見えた瞬間だった。

 

山の名の由来を調べてみたが、どこにもそんなことはかいていなかった。

山は、見る場所によって形を変える。

ここ明野から見てお釈迦様に見えても、他のところから見て同じように見えるとは限らない。

じっと見つめていたら、手を合わせたいような心持ちになっていた。

家の前の道から見た、鳳凰三山。お釈迦様が仰向けになっているように見えませんか?

左から、薬師ヶ岳(2,780m)、観音ヶ岳(2,840m)、地蔵ヶ岳(2,764m)。

こちらは、2階のキャットウォークの窓から撮ったきのうの八ヶ岳。田んぼに水が入りました。カエルたちが鳴きだします。

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PROFILE

プロフィール
水月

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

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