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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

春待つ時間

「今年は、雪は積もらなかったねえ」

夫と話しながら、久しぶりに散歩した。

「赤岳は、真っ白だけどねえ」

八ヶ岳最高峰の赤岳は、雪化粧を濃くしている。

3月に入ったが、まだまだ厳しい寒さが続いている。きのうの朝も零下だった。八ヶ岳の雪は、まだ解ける様子はない。

 

子どもの頃、一日のうちで夜明けの時刻がもっとも気温が下がると知り、驚いたのを今でも覚えている。夜ではなく、朝がいちばん寒いというのが不思議だった。しかし、太陽が昇ってから気温が徐々に上がっていくという説明は、子どもながらに腑に落ちて、子どもらしく太陽ってすごいと感動した。

もっとも冷たい朝を待つ時間と、3月の空気の冷たさは、似ている。

 

今日で、東日本大震災から6年が経った。

いまだ仮設住宅で暮らす人々がいて、6年という時間の長さに焦燥感が募り、心が弱って病院に通う人が多くなったとニュースで聞いた。

あてどなく待つ時間は、辛いだろうと想像する。朝を待つ時間がもっとも冷え込むように、辛さも日が経つごとに増していくものなのだろう。

それでも明けない朝はないし、春はやってくる。そう思いたい。

少しの寄付を送ることくらいしかできないけれど、東北の春を祈ろう。

CIMG5057散歩コースのいちばん北側の道から見た、八ヶ岳です。

CIMG5059右側の雲のなか頂上を隠した姿が、最高峰赤岳です。

CIMG5061同じ場所から、南アルプス連峰も、見渡せます。

CIMG5063甲斐駒ケ岳。

CIMG5065鳳凰三山。

CIMG5068梅の花も、南アルプスを眺めているかのようでした。

CIMG5072足もとでは、ふきのとうが花を咲かせいていました。

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  1. ユミ より:

    本当に早い物で、もう6年も経つんですよね。
    自分的には何も出来ない小さな力だけど、ゼロではない事を信じて、
    せめてこの日だけでも、この先も考えた続けたいって思っています。

    今日、Yahoo! JAPANで「3.11」というキーワードで検索された方おひとりにつき10円が、
    東北復興にたずさわる団体に寄付されるそうですね。

    他の方のブログで知りました。
    震災の事考えておられる人も、本当にたくさんいる。
    それだけでも嬉しくなりました。

  2. さえ より:

    ユミさん
    当事者ではないから、きっと早いものだなと思ってしまうんでしょうね。
    わたしも同じ気持ちです。
    ゼロではないと信じて、いくしかないですよね。
    毎年、ブログにも綴っていきたいと思います。
    Yahoo! JAPAN「3.11」の活動、みました。
    これからも何かできることを探していかなくちゃ、ですね。

  3. ぱす より:

    今の現状を知ると、まだまだ、先へ進めない方がたくさんいると思い知ります。
    取り残される、忘れられる。
    それが一番怖いと、たくさんの方が言われていたのが心に残ります。

    • さえ より:

      ぱすさん
      そうですね。ニュースなどで切り取られただけの現状ですが、それさえ知るたびに、離れたところで暮らしていても、目をつぶっていてはいけないと実感します。
      忘れずに、目をつぶらずにいなくてはいけませんね。

  4. Yasuko より:

    山々きれいですね。冷たく澄み切った空気も映っています。
    東日本大震災から6年。新聞の特集、ラジオの報道からしかわかりませんが、
    「こんなにひどい目にあっても海を悪く言う人がいない」って言葉に感動しました。
    「故郷は変わり果ててしまったが、やっぱり海は青く美しいです。自然の恵みと恐怖を改めて思った。それと折り合って暮らしていこうと思う」と。
    初めて仙台空港に降り立った時のことをまたも思い出します。
    え、こんなところへ降りるの?と思うほど、美しい砂浜の海岸へ向かって飛行機が静かに下降していったのです。海面に機影が映って、そして静かに着地。
    あの美しい海辺が、と思うほどに、そこに暮らしておられた方々の気持ちはと思わずにいられません。
    それにしても「折り合って」って日本語の素敵なこと!
    英語はもとより、フランス語では、ドイツ語ではどう翻訳できるでしょうか。

    • さえ より:

      Yasukoさん
      自然と折り合う。とても難しいテーマですね。
      普段の生活のなかでさえも、難しいことだと思います。
      自然の恵みと美しさ、そして恐ろしさ・・・。はかり知れないですね。
      わたしも、震災のあとですが仙台に行きました。
      語り部タクシーで被災地を回って、津波の跡を見て回りました。
      仙台は、美味しいものもいっぱいあって、とてもいいところでした。

PROFILE

プロフィール
水月

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

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