庭と地続きの隣りの林を、休日ごとに夫が整備している。
八ヶ岳から吹き下ろす「八ヶ岳おろし」と呼ばれる木枯らしが荒れ狂うことの多いこの季節に、ふっと風がやんだ日など、
「今日は、森日和だな」
と、うれしそうに言い、木を切ったり、枝を掃ったり、積んだり、まとめたりしている。
わたしは、どっちでもいいことにひっかかりを覚えるところがあり、
「森じゃなくて、林じゃないのかな」
と思いつつも、口にはしない。
それでもやっぱり気にかかり、調べてみた。
森は「こんもり」が語源という説もあり、木がこんもり生い茂っている場所。多種多様な木が生息する自然にできた樹木の密集地。
林は「生やし」が語源だとも言われていて、木を生やしたままの場所。「松林」など同じ種類の木が間隔を開けて立ち並ぶ人工的に作られた樹木の密集地。
しかし、「市民の森」「人工林」などという言葉もあり、人工的かどうかは当てはまらない場所も多いとか。
以前、赤松林だったこの土地も、クヌギやナラのほか様々な木が生えている。
森と呼んでも間違いではなさそうだ。
きのうは、そんな森日和。夫は、森の整備をしながら薪作りに精を出していた。
薪にするために切り倒したナラの木。
年輪を重ねた切り株。大切に薪にさせてもらいます。
影は、写真を撮るわたし。
午後には、チェーンソーで薪の長さに玉切りにして。
夕方には、積んでありました。力仕事、たいへんだと思います。
苦労のあとが、残っていました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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