甲府へ出た際に、笛吹市の水芭蕉スポットまで足を延ばし、取材してきた。
ここの水芭蕉は、日本一早く開花するのだそうだ。
水芭蕉といえば、童謡「夏の思い出」が有名だ。
短歌の季語も、夏だそうだ。
だから、春に咲くんだなと不思議な感じがした。
若い頃、長野の鬼無里村で水芭蕉を見たことがある。それもたしか初夏だったように記憶している。その「奥裾花自然園」を調べてみると、やはり見頃はゴールデンウイークから6月上旬とある。
「夏の思い出」の尾瀬も、見頃は6月初旬だそうだ。標高が高いからだろう。
毎年梅雨入り前には、突然夏が来たように暑い日が何日かあるよなあと、初夏のイメージを再認識した。
ところで、「夏の思い出」の2番に、
水芭蕉の花が匂っている 夢みて匂っている水のほとり
という歌詞があると知り、しまったと後悔した。
写真は撮ったが、匂いを嗅いでみることはしなかった。
特になにも香ってはこなかったが、感性が足りなかったのか。
ところが調べるうちに英語名が「Asian skunk cabbage(アジアン・スカンク・キャベツ)」だと知る。
「えっ、臭いの?」
さらに調べると、「アメリカ水芭蕉」という華やかなイエローの匂う品種があり、アジアでしか咲かない白い水芭蕉にも同じ名をつけただけだと知った。
実は水芭蕉は、ほとんど匂いがないという。咲き終わりの頃にほんのりと甘い匂いがする程度なのだそうだ。
いつか尾瀬を旅して、大群落で咲いた水芭蕉がかすかに夢みて匂っているのを、肌で感じてみたいものである。
まだ咲き始めたばかりです。
咲いているのは、ちらほらと見える程度。
春の陽差しを浴びて、気持ちよさそう。
よく見ると、不思議な形ですね。
☆『地球の歩き方』北杜・山梨特派員ブログ、更新しました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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