ノーベル医学生理学賞を受賞した大村智博士が館長を務める『韮崎大村美術館』へ、初めて足を運んだ。
開催されている企画展は『絵画にみる黒』で、ハッとするような黒のほかに赤を使った絵が多かった。黒は、赤によって美しさを引きだされるのだろう。
常設展も、味わい深い絵画が並んでいた。片岡球子や草間彌生の「富士」の絵もあった。
しかし最も心魅かれたのは、2階の「鈴木信太郎記念室」だった。
鈴木 信太郎(すずき しんたろう 1895年 - 1989年)
明朗な風景画や愛らしい人形などを鮮やかな色彩で描き続けた、昭和を代表する画家の1人。
静物、人形、庭、部屋のなかなどの絵のほか、雑誌やスケッチブック、皿に描かれた絵などが全部で30点ほど展示されていた。
身近なものばかり描かれているのは足が不自由だったからなのだろうか、というようなことがかかれていたが、それはすぐに否定されていた。
鈴木信太郎の言葉だ。
自分の生活、自分の周囲にあるものを親しみをもって新しい画材として取り上げていくことがかんじんだと思います。
つまり発見することです。
題材が新しいのではなく選び出した素材の中から喜びを発見して自分らしい表現を生かし、それを育てていくことです。
こうもかかれていた。
素材について理解を深め、感激をもって仕事をすることが大切です。
いつも見ているものや、身近なところになるのに見ていなかったもの、気づくことさえなかったもの、そういうものたちは、いつも発見されるのを待っている。
いつのまにか穏やかな心持ちになっていることに気づきハッとさせられるような鈴木信太郎の絵は、そんな日々の発見から生まれていたのだ。
☆鈴木信太郎画伯の絵は、30年前に亡くなられたにもかかわらず、今もいくつかのお菓子屋さんなどのパッケージに今も使われています。
初詣に出かけた『武田八幡宮』のすぐそばです。
入口のブロンズ像。
きのうは、八ヶ岳がきれいでした。定点観測地点から。
最高峰赤岳。
権現岳の雪は、年末よりも少し薄らいだ気がします。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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