CATEGORY

BACKNUMBER

OTHER

はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

空が青くてよかった

「空が青くて、よかった」

風邪をひいているあいだ、うつうつした気分になりがちだったが、たとえ窓からであっても青い空に浮かぶ真っ白い雲を見ると、爽やかな気持ちになる。

 

もしもあの空が真っ赤だったら、爽やかな、とはいかないだろうなあとぼんやりと考えた。熱があり、朦朧としていたからそんなことを考えたのだろうが、もしもはもしかしたらになり、妄想は続いていく。

 

宇宙のどこかには、昼間は真っ赤な空で、夕焼けで青くなるって星もあるかも知れない。海も赤く、木々の緑は、ピンク色だったりして。

そしてそこで暮らす人々は、赤い色を見て、爽やかに感じたり穏やかな気持ちになったりする。開いた本は黒地に黄色い文字が並んでいる。子どもたちは、黒いノートに黄色いペンでかいていく。たまにゲームは目に悪いから木々のピンクを見なさい、と言われる。血液は青で、髪は白や緑やオレンジ。歳を重ねると黒毛が目立つようになる。この夏は、海を模した真っ赤なプールが人気を集めた。

「なーんてこと、科学的に考えたら、あるわけないか」

「ないよ。いくら宇宙が無限だって言っても、空が青く見える星なんてさ」

「葉っぱが緑って、目がチカチカしそうだし」

「さすがに青いプールには、入りたくないよね」

遠いどこかで、彼らが話しているのが聞こえてくる。しかしその姿は想像もつかない。同じような姿かたちだとは、すでに思えなくなっている。

 

「空が青くて、ほんとによかった」

居間の窓から夏空を見上げ、ますます穏やかな気持ちになっていった。

CIMG1344居間の北側の窓から見た風景です。八ヶ岳は裾野だけちょこっと見えます。

CIMG1234これは家の南側。見上げた空にぽっかり浮かんでいた綿菓子のような雲。

CIMG1268先週東京に行った際、韮崎駅のホームから見えた空。

CIMG1265韮崎駅にまで行く途中の原っぱにいたアオサギ。びっくりした(笑)

CIMG1368玄関の石垣にいたミンミンゼミ。模様が青っぽく見えたけど、緑かな? 写真を撮ったらすぐに飛んでいってしまいました。

CIMG1371けろじたちは、自分の色、相手の色、把握しているんでしょうか?

COMMENT

管理人が承認するまで画面には反映されません。

さえ へ返信する コメントをキャンセル

CAPTCHA


  1. 悠里 より:

    朝、青空が見えると嬉しくなって、思わず深呼吸してしまいます。清んだ青、だんだん秋の空になって来ましたね。
    先日テレビで、水色の蛙をあちこちで見かけたと紹介していましたが、え~ って思ってしまいました。
    普段の生活の中で、自分なりに決めてしまっている色から、別の色への移行は難しいですね。

    デッキにクッションを干していたら、取り込む時にけろじが延びている!と思ったら、眠っていたらしくて、けろじも驚いたり、私は安心したり のどかな時間でした。
    息子は、朝から蝉の鳴き声がうるさいねと 、まだまだ夏盛りの様子です。

    • さえ より:

      悠里さん
      今朝はひと雨降って明野は曇っています。
      青空が見えると、ほんとそれだけでうれしくなりますね。秋の空になってきましたね~
      ときどき、ふっと自分のなかの常識を崩してみたくなって、想像の翼を羽ばたかせます。楽しい時間です。
      けろじ、お昼寝してたんですね~あんまり暑いとのびてるのかと思いますよね(笑)
      こちらも蝉の声、うるさいです。最近はミンミンゼミとツクツクホウシがよく鳴いています。

PROFILE

プロフィール
水月

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

ご意見などのメール

CATEGORY

カテゴリ

BACKNUMBER

バックナンバー

CALENDAR

カレンダー
2024年4月
« 3月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

COPYRIGHT © 2016 HARINEZUMIGA NEMURUTOKI. ALL RIGHTS RESERVED.© 2016 HARINEZUMIGA NEMURUTOKI.