ホーチミンでの仕事を終えて休暇をとり、北へ向かった。首都ハノイとの中間地点に位置する中部ホイアンを初めて訪ねた。

ビーチリゾート地ダナン近く、世界遺産に登録された古都である。夜になると川沿いに灯されるランタンが美しいという。

午後に到着し、のんびり歩き始めた。

旧市街と呼ばれる中心街には、3本の道が並行していて、歴史的建造物のあいだを埋めるように、土産物屋、雑貨屋、洋服屋、カフェ、レストランなどが立ち並ぶ。

古都の街並みを楽しみ、軽く食事をしたり、夕陽が落ちるのを眺めながらビールを飲んだり、スコールに遭ったりしながらランタンが灯る時間を待ち、もっともにぎやかにランタンが並ぶというアンホイ島へ向かった。

「わあ、川の向こうがアンホイ島？　綺麗！」

旧市街を歩きながら、向こう岸を眺めた。

「川向こうに渡ったら、案外こっちも綺麗に見えるかもよ」

旧市街でもあちらこちらでランタンの灯りが揺れている。

「かもね」

そんな話をしながら、橋を渡る。

そこには、数えきれないほどのランタンの灯りが揺れていた。色も形も大きさも様々で、しかしどれもやわらかく儚げな光を放っている。不意に泣きたい気持ちになったのは、記憶の鍵を開ける何かがひそんでいたのだろうか。

｢見て、やっぱり向こう岸も綺麗だよ｣

夫が、川向こうを指差した。

夕暮れでピンクに染まった川を滑る船。

夕陽が落ちるのを眺めつつ、ビアタイム。・・・してたら、ここでスコールに遭って雨宿りしました。

すぐに雨は上がり、歩き始めた夕方6時過ぎには暗くなって、あちらこちらにランタンが灯され始めました。

川沿いにはランタンで飾った船が、お客待ち。

川向こうがナイトマーケットでにぎやかなアンホイ島。

車が入れない地域なので、のんびり歩いて橋を渡って。

ランタン屋さん。綺麗～♩

色も形も様々なランタンたち。ため息が出る美しさでした。