パリお散歩事情 4

〈セーヌ川クルーズは、お手軽にBatoBus 1dayパス（17€）で楽しもう〉

結婚式翌日は、のんびりとセーヌ川クルーズをした。

と言っても豪華ランチなどではなく、単なる水上バス。1dayパスで水上バスBatoBus(バトビュス）は乗り放題。停車場は9か所。ノートルダム寺院、パリ植物園、パリ市庁舎、ルーブル美術館、コンコルド広場、グラン・パレ、ビル・アケム橋、エッフェル塔、オルセー美術館を巡回している。ノートルダム寺院やエッフェル塔、自由の女神がきれいに見えるスポットもある。

とりあえず、北駅からRER、B線1本で行けるノートルダム寺院の停車場から、グラン・パレまでBatoBusに乗った。陽射しは暑かったが川風は気持ちよく、初めてのセーヌ川クルーズは思いのほか楽しかった。

グラン・パレで降りたのは凱旋門に行こうと思ったからで、しかし、歩き始めると凱旋門は遠かった。前日の結婚式では夜中の1時頃まで飲んだりダンスしたりしていて、ホテルに帰ったのは2時すぎ。ふたりともバテていたのだ。

半分ほど行ったところで歩くのをやめ、ビールを飲むことにした。

「バテたねえ。どうする？　凱旋門まで行く？」と、わたし。

「せっかくここまで歩いたからなあ」と、夫。

「こういうときには、こう考えてみたらどうかな？」

ふと思いついて、提案してみた。

「これまで過ごしてきた時間のことはもう忘れて、ここをスタートにして今からどうしたいのかを考えるの」

「そうか。それもいいかもね。うーん。じゃあ、セーヌ川クルーズを楽しみながら、もうホテルに帰るっていうのはどう？」

「よし。そうしよう」

夕方には、イザベルとミカエルの新居に招かれていた。観光はほどほどにして、体調を整えて出かけることにした。

そうしてふたたび乗ったBatoBus。川風に吹かれながら見た風景のなかには、きのう見た自由の女神が少し遠くからゆったりと微笑む姿があった。

ノートルダム寺院前停車場から。左下に小さく映っているのがBatoBusです。

ノートルダム寺院が離れていきます。

グラン・パレ前の停車場です。みんな暑そう。

昼間からビールを飲める幸せ。

落ち着いた雰囲気のバルでした。

きのうは近すぎて写真に収まらなかった自由の女神もきれいに見えました。

エッフェル塔は、迫ってくるかのように近くに見えて、思わず、おーっ！

BatoBusのほかに、ディナークルーズを楽しめるバトー・ムーシュほかいろんなタイプの船があるみたいです。