御朱印は、コレクションするものではない。
参拝した証としていただく「神仏とのご縁の記録」であり、参拝し社寺とのご縁を深めていき、その結果、御朱印が集まるというのが本来の形である。
山梨の寺社の御朱印も10以上集まったけれど、本来のあり方を忘れずに神様や仏様と心のなかで対話することを心がけている。
神社では「二礼二拍手一礼」でお参りを、お寺では「一礼して合掌しお祈りをしてふたたび一礼をする」(拍手はしてはいけない)のがマナーだということも身についてきた。
そして、御朱印全体の美しさや、朱の印と墨でかかれた文字のバランス、そこにかかれた言葉の意味などをじっと見ていると、一枚一枚感じた受けとるものが違っていて興味深いとも思えてきた。
たとえば、実相寺の御朱印には「妙法」と大きく御朱印紙の半分ほどに堂々と太い文字でかかれている。
「仏法のなかでも言葉に言い尽くせないほど意味の深い教え」というその言葉に、力強い文字に、なにかふっと力が抜けたような気がしてくる。
武田不動尊を所蔵している恵林寺の御朱印には、大きく「武田不動尊」の文字がかかれ、毎年2月に厄除け地蔵祭を行う塩澤寺には、中心に「本尊厄除地蔵菩薩」とある。
それぞれに、それぞれの醍醐味があるのだ。
ということで、『地球の歩き方』の特派員ブログで、「御朱印コレクション」というタイトルを置いたのは、コレクションしたよという意味ではなく、この場に集めてみました的な意味だ。
タイトルには、わかりやすさとインパクトが必要である。
言葉って、難しい。そして、おもしろい。
「妙法」の力強い文字が印象的な実相寺の御朱印。
恵林寺の桜の季節限定、桜朱印。
「厄除け地蔵尊」としての役割をしっかりと盛り込んである塩澤寺の御朱印。
☆『地球の歩き方』北杜・山梨特派員ブログ、更新しました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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