夏の終わり、「松山市立子規記念博物館」から、入選の通知をいただいた。
「第59回子規顕彰全国俳句大会」で、稲畑廣太郎先生に特選に、本井英先生に入選に選んでいただいたとのことだった。
句は、夏に庭で咲いた月見草を詠んだもの。
句会で、大先輩に苗をいただいて、その花が咲く様子や、その不思議に心を奪われ、俳句にしたのだった。
闇に咲き闇をまとはぬ月見草
夕闇のなか咲いた月見草は、ほんとうに今そこにある闇から切り離されたように見えて、見えたそのままを詠んだ句だった。
残念ながら、夫の個展と重なったこともあり、松山は遠く、ここから行くには3日は要するため、表彰式に出かけることは叶わなかった。
今週、その賞状と「正岡子規句めくりカレンダー2025年版」が届いた。
記念館ホームページでは、その正岡子規句めくりカレンダーのなかから投票制で、毎月一句、子規の句を選び、載せている。
今月、2024年10月の句。
笠ぬげば笠の上にも紅葉かな
野山を赤や黄に染める紅葉が、手に取った笠の上にも散っています。
簡潔な解説、そして子規の見た風景や心情なども載っていて、その句を深く知ることができる。
朝顔やきのふなかりし花のいろ
昨日は無かった色の朝顔が咲いている。その色のなんとみずみずしく美しいことよ。
子規は、藍、瑠璃、赤、白、浅黄色など朝顔の句を詠んでいるそうだ。早朝の空気の清々しさが素直に詠まれているとあった。
とげ赤し葉赤し薔薇の枝若し
初夏を迎えた薔薇、その棘も葉もまだ赤く枝の若さを感じさせます。「あかし」「あかし」「わかし」と繰り返すリズムに若木ののびやかな生命力と、それを見守る者の弾むような高揚感が表れています。
病を患った子規が、庭の植物たちを詠んでいた頃の句だという。
子規は、34歳で難病の脊椎カリエスにより亡くなったそうだ。そんなに若くして亡くなったとは知らなかった。
これを機会に、正岡子規の句を味わっていこうと思う。
そして、これからも俳句を楽しく続けていきたい。
小さな苗。句会の出席者全員にいただきました。5月16日。
森の花壇に植えました。
夕刻17時半、蕾が膨らんでいることに気づきました。6月9日。
約1時間ほどかけて、咲きました。18時半くらい。夕闇のなか凜と咲いていました。
翌朝、淡いピンク色になっていて、目を奪われました。
しぼむごとに、ピンクを濃くしていく不思議。
7月に入り、たくさんの種が生まれていました。自然に任せて、種を落ちるままにしたけれど、来年も咲いてくれるかな。一年草だそうです。
さえさん
御入選おめでとうございます!
秋の夜の一コマを詠まれた、素敵な句ですね。
松山は、何度か訪れました。一時、息子が赴任していたこともあり、とても思い出深い街です。
投句箱が駅にもあり、句碑がそこかしこにありました。街全体が「俳句」でした。
私に、少しでも歌ごころ?才があれば!投句したいところでした・・。
正岡子規の生涯も、今再放送されている「坂の上の雲」で知りました。
そんな松山の俳句大会で、賞を取られるなんて!
すごいですよ。さえさん!
これからも、いい句を詠んでくださいね。
さえさん、すごい!
おめでとうございます。
稲畑廣太郎先生の特選ですか!やっぱりさえさんはすごいな~。
稲畑先生は高浜虚子の曾孫さんでしょう?
おめでとうございます。
月見草の句、いいですね。
以前月見草の記事で、翌日の花の色にも驚きました。
来年も芽が出て花が咲きますように。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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