句会仲間と3人での吟行は、2回目。
「吟行(ぎんこう)」とは、俳句の素材を探しながら歩くこと。
1回目は、「谷戸城址」の桜だった。
今回は、梅雨入りしたばかりの26日。市内の長坂町にある「平山郁夫シルクロード美術館」に出かけた。仲間のひとりが、ぜひにということで決まった。
そこは、5年前に取材した美術館だったのだが、わたし自身、取材依頼ごぶさたしてしまっていた。
5年前にかいた記事は、こちら。
【八ヶ岳のふもとで、アートなひとときを。シルクロードに思いを馳せて~「平山郁夫シルクロード美術館」】
平山画伯の絵を見たときの衝撃を忘れるはずもなかったのだが、5年も経つと、自分のなかで様々なものが更新されていて、まるで初めて観るかのように新鮮な気持ちで歩くことができた。
今回、強く感じたのは、「情熱」だった。
魅せられたシルクロードに通うこと140回余り。砂嵐吹き荒れるなか、何十枚も描き続けたスケッチ。ヒマラヤ山脈では、高山病に冒されながら-25℃のなか手袋を2枚重ね描き続けた。
「情熱」という言葉でさえ足りないほどの、強い強い思いがあったに違いない。
印象的だったのは、正確な言葉は忘れたが、平山画伯がこういった意味の文章を記していたこと。
大きな仕事が終わったら、無性に風景画を描きたくなった。
本当に本当に、絵を描くことが好きな人だったのだと、微笑ましい気持ちになった。
平山ブルーの形容しがたい心惹かれる青に、情熱の源流のようなものを、身体中で感じる吟行となった。
大泉町の「ふらここ食堂」で、ランチしてから美術館へ向かいました。
ふらここ(ブランコ)がある古民家イタリアンです。
早めに着いたので、3人で代わる代わるブランコに乗ったりしながら、開店を待ちました。
前菜は、品数豊富。どれも洗練された味わいでした。
パスタは、5種類から選べました。ズッキーニと新玉葱のオイルソース山椒風味。
デザートとドリンクつきのパスタランチでした。
「平山郁夫シルクロード美術館」の写真は、あえて撮りませんでした。カメラを気にせず、ゆっくりじっくり絵を見つめてきました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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