ピントでの満月の写真を見ていたら、季語「夏の月」を調べたくなった。
傍題には「月涼し」などがある。
暑い夜に青白く輝く夏の月は涼しげである。また、赤みを帯びてのぼる夏の月は、火照るような感じを与えることもある。
『俳句歳時記・夏』より。
おき上がる草木の影や夏の月 蝶夢
ささやかな月影に映し出される草や木が、目に浮かぶ句。「夏の月」だからこその涼やかさ、静けさを感じる。秋の煌々とした満月などではない、華やかさをどこかに置いてきた月だからこその「おき上がる草木」のリアリティを感じた。
欠けて行く力を溜めて梅雨満月 関根誠子
「夏の月」の関連季語に「梅雨満月」「梅雨の月」があるようだ。満月は欠けていくために力を溜めているのか。月を見上げる意識がちょっと変わった。
海底のやうに昏れゆき梅雨の月 冨士眞奈美
海底と、梅雨の月を取り合わせたのが素敵だと思った句。水中にいるような息苦しさに、梅雨空の下もしやわたしも苛まれているのかもしれない。
月涼し僧も四条へ小買物 川端茅舎
京都の僧侶を詠んだ句。「僧も四条へ」買い物に行くのか。夏の月を見上げつつ。
戸締りに出てしばらくを夏の月 志水つい
日常のことである戸締まりと、そこに上がっている夏の月。こういう瞬間は過去にあったと、誰もが記憶をくすぐられるのではないか。
月には、ノスタルジーを感じる。現実とノスタルジーの合間に揺れる、夏の月。詠んでみたいものである。

ピントのアパートの窓から眺めた花火と満月。東京の友人が、今夜は満月だよとLINEをくれました。お祭りの夜でした。花火は真夜中12時から上がり始めました。

ピントの夜道で見上げた、三日月。

月の写真があまりなかったので、以前見た皆既月食のときのものを。

月の道子の言葉掌に置くごとし 龍太

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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