「涼し」は、夏の季語だそうだ。
傍題は、「朝涼(あさすず)」「夕涼(ゆうすず)」「晩涼(ばんりょう)」「夜涼(やりょう)」「涼風(りょうふう」「涼風(すずかぜ)」など。
夏の暑さの中にあってこそ感じられる涼気をいう。
朝夕の涼しさ、水辺の涼しさなど、俳句では暑さの中のかすかな涼しさをとらえて夏を表現する。
『俳句歳時記・夏』より。
どの子にも涼しく風の吹く日かな 龍太
龍太の代表句のひとつ。『龍太俳句入門』には、自解が載っていた。
八月も半ばを過ぎると、文字通り目にはさやかに見えないけれども、吹き過ぎる夕風に、ひとしお秋近きおもいを誘われます。そして楽しかった夏休みもあと何日だろうか、と。が、しかし、嬉遊する子供たちの風貌は健康そのもの。大きいのもある。小さいのもいる。あるいは肥えたの痩せたのと。それらがすべて涼風の中。眺めていると、おのずから微笑みが湧いてきます。
文章からも微笑みがこぼれているようだ。
大の字に寝て涼しさよ淋しさよ 一茶
なぜだか「大の字に寝て」いる姿と「淋しさ」が結びつく。「涼しさ」と「淋しさ」が近い感じがするのは頭で考えてもわかるが、大の字と淋しさは感覚的なものだろうか。その不思議さに惹かれた。
いちまいに伸びる涼しさダンボール 寺田良治
この句にも、感覚的に共感した。空っぽになれば、「いちまいに伸びる」ことができる段ボール。かさが減ると涼しさがちょっと増す。
今年は今日8月7日が、立秋。すぐに涼しい秋の風が、吹き始めるとよいのだが。

涼しげなもの。硝子のぐい呑み。小樽の「大正硝子」で見つけました。

どなたかの結婚式の引き出物でいただいた江戸切子。

「水鏡」という名のぐい呑み。

現代アート風切子のロックグラス。

琉球硝子の器は、この夏も活躍しています。

素麺や冷やしうどんに使う、リサイクル硝子の大鉢。岩魚の模様です。

硝子じゃないけど、友人にもらった涼しげな器。

冷奴などに、ぴったりです。
昼間見し田のひしひしと冷奴 廣瀬直人

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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