あっという間に、新緑の季節となった。
去年、季語「新緑」を調べていたので、今回は「若葉」を見てみたい。
春に芽吹いた木々が五月ごろに広げる美しい新葉。柿若葉・蔦若葉など、それぞれの名を冠しても用いる。
『俳句歳時記・夏』より。
今年は桜も早かったが、若葉の時期もたぶん、早い。傍題には、「谷若葉」「里若葉」「山若葉」「岩若葉」「若葉雨」「若葉寒」「若葉冷」などがある。
富める家の光る瓦や柿若葉 虚子
「柿若葉」は、独立した季語として立っている。艶のある柿の若葉は、多くの俳人に好まれ、詠まれてきた。その柿の葉の艶と、立派な屋根瓦の光が一瞬にして見えてくる。
若葉風ひとゆれで発つ小海線 土生重次
「ひとゆれで発つ」に惹かれた句。若葉と風、小海線。田舎の単線、小海線に乗ったことのあるわたしは、ひとゆれを身体で感じることができる。
水音の透けてをりたる谷若葉 小暮陶句郎
「谷若葉」と水音。そして、その水音は透けているという。清々しさを感じた。
夕若葉まだ文字読めて灯(ひとも)さず 岡本眸
日がずいぶんと長くなったと感じる頃。夕刻、まだ明るくやわらかな黄緑色をした若葉が揺れている。読書中だろうか。
若葉透く日にはなやぎて妻の客 長谷川双魚
若葉の頃と、来客や食事会などを取り合わせた句はほかにもあった。集まりやすい気候になってきたということか。
光、風、水、明るさ、気持ちの華やぎ。季語「若葉」には、そういうものたちが似合うようだ。
季語「青葉」は、「若葉」よりさらに緑深まった木々の葉をいう。季節は、走り続けている。

夫が整備している森の木々たち。

今、辛夷がいちばん若葉っぽいかな。

ヤマボウシ。

沙羅。ピンボケだけど。

ハナミズキ。

気持ちよさそうに咲いています。

去年は、季語「花水木」も調べていました。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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