断捨離本を手に取ったのは、初めてのこと。
川村元気がかいていなかったら、目にも留まらなかったかも。
片づけコンサルタントの近藤麻理恵も、漠然と知っているというくらいだ。
近藤麻理恵が片づけてきた1000以上の部屋にまつわる実話を基に、川村元気が紡ぐ7つの部屋の物語
主人公は、片づけコンサルタントのミコ。
アシスタントは、ミコにだけ声が聞こえる箱”ボクス”。
いや、ミコが聞こえるのはボクスの声だけじゃない。”モノ”の声が聞こえる。
洋服の声も、本も、食器も、おもちゃも、自転車の声も。
物語の分類としては、ファンタジーだ。
7章。7ROOMは、クローゼット、書斎、キッチン、子供部屋と進む。
5つ目は、ミコの思い出の部屋。そして、ゴミ屋敷、アルバム整理をする7つだ。
ミコは、人がモノを捨てられない理由は、ふたつしかないという。
「過去に対する執着か、未来に対する不安です。そしてモノに対してわたしたちが選べる道は三つ。今向き合うか、いつか取り組むか、死ぬまで見て見ぬふりをするか」
ミコは、続ける。
「わたしは、今向き合って時を前に進めることをおすすめします。空間は過去の自分ではなく、未来の自分のために使うべきだと思うんです」
巻末には「ミコのお片づけノート」がある。
「もっとも大切な五つのステップ」
・「理想の暮らし」を考える
・「モノ別」に片づける
・触れた瞬間に「ときめき」を感じるかどうかで判断する
・正しい順番で片づける
・家にある「あらゆるモノの定位置」をきめる
ステップごとに、詳しい解説が載っている。
さらに、短編小説のなかにある、片づけに関する「心に留めたい、言葉の数々」も18項目解説されている。
*本を起こす
本を片づけるとき一度本棚からすべての本を出す作業を絶対に飛ばしてはいけない。本棚に入れっぱなしで、長らく動かされていない本は「寝ている」のだ。
などなど。
いやいや。本全部本棚から出す? ムリムリって思っちゃってるけど、ちょっと片づけしようかな~って言う気になっているから不思議だ。
読売新聞で、連載していたんですね。
色別のドアが、章ごとに7枚。藍色のドアは、藍沢真由子さんでした。
絵本作家、大桃洋祐のカラーイラストが40点以上載っています。
この20%増量のラベル、いつもすぐに剥がさないと落ち着かなかったのは、情報量が多くなるからだったのか。
視界に飛び込んでくる文字は、まるで雑談のように空間に漂い、室内をざわつかせる。だから、買ってきた商品のラベルやフィルムはすぐに剥がす。これだけのことで、居心地の良さがアップする。
ちなみに、このモンダミン、量が多すぎて使いづらいんです。すぐにこぼしちゃう。だからいつも移して使っています。これ、20%増量のせい?
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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