「あけのお宝マップ」を片手に歩いて、小さな神社にいくつか通りかかった。
そのうちのひとつは、なんと境内がテニスコート。その周りが児童公園になっていた。
滑り台や、回転型ジャングルジムのほか、ぶらんこもある。
せっかくなので、久しぶりにぶらんこを漕いでみた。
けっこう腹筋を使うことを新鮮に思いながら、気持ちよく漕いだ。
夫は石仏を探しにどこかへ行ってしまったので、ひとりだ。
木々に囲まれた、気持ちのいい木陰である。
大きく大きく、ぶらんこを漕ぐ。
4月の句会で詠んだ句を、思い出した。
鞦韆を漕ぎし手に錆匂ひけり
俳句の世界で、ぶらんこは「鞦韆」とも「ふらここ」ともいう。「半仙戯(はんせんぎ)」などという風変わりな言い方もする。
同じ「ぶらんこ」でも、自分が詠みたい句の雰囲気に合わせて言葉を選ぶ。
わたしは幼さを感じる「ぶらんこ」より「鞦韆」を選んだ。
手を嗅いでみると、錆の匂いがした。
ぶらんこを漕いだ子供の頃を、ひとり静かに思い出した。
境内がテニスコートになっていた神社。
ぶらんこ、滑り台、回転型ジャングルジム。
座るところ、細いんだね。
ぶらんこに座って見上げた空。
帰りに、町内のパン屋さん「やまに」でお昼を買って帰りました。我が家からは、車で10分ほどの場所です。
焼き立てだったジャムパンやりんごカスタード、天然酵母らしいハードなカレーパンと肉団子パンも。明野のなかだけでじゅうぶん遊べますね。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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