倉敷では、神戸にいる娘がお世話になった従弟に「むらすずめ」を土産にと選んだ。義母も夫も美味いと絶賛していて、”岡山”ではなく”倉敷”土産といえば、これ、という銘菓らしい。
ほかには、酒亭「八重」でないと言われた「ままかり」の酢漬けと洋風柚子胡椒「吹屋の紅だるま」、雑貨屋アチブランチでは「魚焼きグリル専用お掃除スポンジ」をゲット。
備前焼きの器なども見るには見たけれど、値段と欲しい気持ちと断捨離せねばという状況とが噛みあわなかった。
ところで、倉敷といえば「クラボウ~倉敷紡績」織物で栄えた街である。
デニムストリートもあるけれど、美観地区の街じゅうにデニムや倉敷帆布、糸や布を扱った店が点在していた。こだわりの店も多く、それだけに普段身につけるには贅沢な金額のものが多い。
「ひとつ、何か欲しいな」
そう思いながら眺めつつ、どうしても欲しいものでなければ買わないとは決めている。そういう年齢になったのである。
路地の奥まった場所にある布製品のお店でバッグを見ていたときも、そうだった。
旅行用にいいな、と思う帆布のしっかりしたバッグがあった。とても軽く洒落ている。
けれどどうせなら海外に持って行きたい。ならば、たすき掛けにできるものにしたい。口の部分はファスナーでしっかり閉めたい。わりと大きめがいい。残念ながら、そのすべてが適うものはなかった。
「帯に短したすきに長し、だね」
夫と、そう肩をすくめた途端、お店の男性が声をかけてくれた。
「できますよ」
条件すべてを満たすバッグを、作ってくれるという。
価格も店頭に並んでいるものとそう変わらず、より軽く、使いやすくとアドバイスもしてくれた。
こうして倉敷で、わくわくするタイムカプセルを仕込み、帰ってきた。
バッグは、2月下旬にできあがる予定だ。
知らない街を歩き、知らなかったことを知り、食べたことのないものを食べ、雑貨屋を巡り、思わぬ買い物をして、とてもとてもリフレッシュしたのだった。
帰りもFDAはブルーでした。夕刻の神戸空港で。
義母に持っていった「むらすずめ」です。
倉敷で食べ損ねた名物”ままかり”の酢漬け。
サッパという鰊に似た小魚で、岡山で「ままかり」と呼ばれるようになったのは「その魚があまりに美味しくて家のご飯を食べ尽くし、お隣からご飯(まま)を借りてくるほど食が進んでしまう」という逸話からきたそうです。旬は10月~11月だというから、今食べられなくてもしょうがないですね。
お正月の残りラストのなますと合わせて。
「吹屋の紅てんぐ」洋風柚子胡椒。何に使おうかな。
「アチブランチ」で購入した「魚焼きグリル専用お掃除スポンジ」です。
裏面がいかにもグリルがきれいに洗えそうな感じ。楽しんで洗おうと思います。
「アチブランチ」は「林源十郎商店~倉敷生活デザインマーケット」の1階にあります。
道沿いではなく、奥まった場所にある手作り布製品のお店「ALAPAAP」。よくぞ、ここまで行ったなあとご縁に感謝です。
こんにちわ
倉敷の旅のようすを拝見していて、また素敵なお店が増えているのだなあと思いました。
バッグのお店、出会えてよかったですね。
紡績の街、せっかくならば長く使えるものを連れて帰りたいですよね。
バッグが届くの楽しみですね。
「帯に短したすきに長し」
そういう意味合いで、岡山の言葉で「ましょくにあわん!」と言うらしいですよ。
岡山出身の友人が言っていました。
とても印象に残っています。
こんばんは~。
バックを選んでいるところ…
私も(オーダーができるのに)と思いながら読んでいたら
オーダーされたんですね。
出来上がりが楽しみですね。
私は海外旅行の時、気に入った現地の布で洋服を作ってもらうのが楽しみです。
タイシルクのドレスや韓国でスーツなど日本でオーダーするよりも
リーズナブルで自分好みのデザインで仕上がるので…
でも、今は円が安いからリーズナブルではないかもしれませんね。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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