Amazon Prime Videoで観た『ケイコ目を澄ませて』は、耳が聞こえない女性ボクサーの実話をもとに描いた映画。
〈cast〉
小河ケイコ【岸井ゆきの】生まれながらの聾者。初戦を終えたばかりのプロボクサー。
ジム会長【三浦友和】下町の経営不振の小さなボクシングジムを営む。
ほか、三浦誠巳、松浦慎一郎、佐藤緋美、中島ひろ子、仙道敦子など。
〈story〉
ケイコは、東京墨田区の小さなボクシングジムで日々ひたむきに鍛錬を重ね、プロボクサーになった。嘘がつけず、愛想笑いも苦手。昼間は、ホテルの客室清掃をこなす毎日だ。
初戦はKO勝ちしたが、殴られるのは怖いし痛い。逃げたいという気持ちと、逃げたくないという葛藤に揺れ動き、休会願いをかいたものの、出すことができなずにいる。
16mmフィルムから溢れ出す、街を漂う匂い、降り注ぐ光の粒、ケイコの心が軋む音。
観る者の心をつかんで離さない、感覚を研ぎ澄ます映画体験。
公式サイトのイントロダクションにある言葉だ。
通り過ぎる電車の音、街ゆく人々の足音、犬が吠える声、食器がぶつかる音、遠く聞こえる放送、船の汽笛など、じっと耳を澄ませていたくなる。
そして、同じくらい光の動き、揺らめき、きらめきを感じる映像が流れていく映画だった。
ボクサーとしての葛藤が芯になっていたが、聾者がコロナ禍で感じたであろうもどかしい思いも描かれていた。コンビニ店員や警官がマスクをして問いかけてくるが、唇の動きを読めないケイコには、うまくコミュニケーションをとることができない。
どうせ人はひとりでしょ?
ケイコが手話で、弟に話したセリフだ。
けれど平行するように、ジムのトレーナーや会長が、セコンドの指示もゴングの音も聞こえないケイコを受け入れ、淡々と、しかし根気強く向き合っていく姿が描かれていく。
やがて、ケイコはジムが閉鎖されることを知った。言葉にできない思いが蓄積され、ケイコのなかで渦巻いていくのだった。
川原で早朝トレーニングをしていたケイコと会長。
岸井ゆきのは、約3ヶ月前からボクシングと手話のトレーニングを始めたそうです。そんなに短期間で? と驚かずにはいられませんでした。
☆画像はお借りしました。予告編は、こちら。
日本アカデミー賞で、この映画の事を知りました。
予告を見るだけで、胸に来る物がありますね。
岸井ゆきのさん、すごい!!
Primevideoで見れるんですね~
見たいと思ってたので、主人と一緒に見ますね。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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