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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

戦争がなかった時代

娘とふたりの食事のときに、縄文時代の話をした。

このところ、「梅之木遺跡」「三十三番土偶札所巡り」を取材していたので、少しだけ知っていることが増えた。

 

1万年以上続いた縄文時代には、戦争がなかったという。

「縄文時代には、まだ田畑を耕して食べ物を作る文化がなかったから、木の実や川魚、猪や鹿の肉を食べてたんだけどさ、ひとつの集落のなかで誰かが猪を狩ってきたら、それはそこに暮らす全員で食べるのが決まり、っていうか普通だったんだって」

土地を持つと、それを守ろうとしたり、広げようとしたりして争いが起こる。というのはひとつの考え方だ。

「でも、社会主義国みたいに、みんなで平等に分けることが、いいのかどうか。働く意欲が湧かなくなる人も多くなりそうだし」

と、娘が言う。

「そうだね。今、土地を持たずに狩りをする暮らしをしたいかっていえば、ムリだしね。スマホどころか、電気も水道もないなんて」

ふたりとも口には出さずとも、今わたしたちにはどうすることもできないウクライナの人たちのことを考えていた。

 

なぜ、戦争など起こるのだろう。

わたしたちの祖先である縄文時代の人たちは、1万年以上の月日を戦わずして生きてきたというのに。

人を殺してまで求めるものって、何なのだろう。

戦争なんかしたくない。遠い国でだって起こってほしくない。

 

広島の原爆の日が過ぎ、長崎の原爆の日、核廃絶を訴える人々の声を聴きながら、強く思った。

今すぐ、戦争をやめてほしい、と。

縄文時代、ここ梅之木遺跡で暮らした人たちは、南アルプス連峰の向こうで暮らす人たちとコンタクトをとっていたことがわかっているそうです。

長野県で採れる黒曜石も、見つかっています。馬に乗ることもまだしていなかった時代。歩くしか方法はありません。

空の色は、変わっていないのかな。

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  1. ぱす より:

    戦争がなかった時代
    人を傷つけてまで、手にするものっていったい何なのでしょうね。
    そうして得たものが、果たしてこの先、ずっと続いていくものなのでしょうか。

    争う気持ち、戦う気持ちは、大なり小なり、生きていく以上、人間にはあるようですね。
    本能や習性とか。人間独自のものがあるようです。とても嫌ですけれど。
    でも、それと同時に備わっているのは理性です。

    どうにかならないものか。
    考えますね。
     

  2. さえ より:

    >ぱすさん
    ほんとうですね。
    誰かを傷つけて得たものが、明るい未来の筈はありませんよね。
    戦う本能や習性。
    悲しいですね。でも自分のなかにもあるのかもしれないと思います。
    理性。
    どうにかならないものか、今日、終戦の日は考える日でもありますね。

PROFILE

プロフィール
水月

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

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