「長野県立美術館」の東山魁夷館へ行こうと決めてから、はや半年が経過していた。
東京の「山種美術館」東山魁夷と日本の夏展を観たのは、つい先月のこと。
御射鹿池は、夏のあいだにぜひ訪ねてみたいと思っていて、ようやく時間が空いたのだった。
その間に、東山魁夷館コレクション展2024年は、第Ⅲ期へ。
第Ⅰ期に展示されていた『緑響く』を観ることは叶わなかった。
展示は「山種美術館」とシンクロするような内容になっていて、『満ち来る潮』と同じ時期に描かれたと思われる飛沫が上がる海の絵も何点か観ることができた。
主に、唐招提寺御影堂障壁画に関連し中国を訪ね描いた『黄山雨過』『桂林月夜』などが、テーマの中心だ。いつか墨絵を描きたいと思っていた東山魁夷は、こだわり抜いた末、モノクロではなく黒のほかに紺の絵の具を使うことを選んだという。
ゆっくり歩いてじっくりと観ていき、次の部屋に入った途端、ハッとさせられた。
藍に近い濃紺に、ススキが映える『秋思』。
明るい橙色や黄色が眩しい『木枯らし舞う』。
夕焼のなかに、数分しか見られない深い紫が確実に在る今を描いた『夕紅』。
なんと、色鮮やかなんだろう。
東山魁夷は墨絵に取り組んだことで、色というもののあでやかさを再認識したという。
御射鹿池をモチーフにした『緑響く』は観られなかったけれど、人の心の目というものは、そうして変化していくものなのかとしんとした心持ちで思った。
「長野県立美術館」外観です。逆光ですね。じっくり観てお昼前に外へ出たら、子供たちが20人くらい噴水で水浴びをしていました。
東山魁夷館入口。たぶん、もう一度訪ねることになると思います。
美術館は撮影禁止だったので、善光寺の写真を。
美術館側から歩くと、裏手から入ってしまいます。まず本堂に出てしまったので、手を合わせて。
それから逆ルートですが、山門をくぐりました。
さらにその後、仁王門をくぐり仲見世通りへ。
お蕎麦食べたーいと思ったけど、検索ランキング1位の蕎麦屋は、長蛇の列であきらめました。これは、朝食べた冷たいかけそば。朝食べたのに、昼も食べる気だったの? だって、長野はこの日、猛暑日35℃。冷たいお蕎麦が食べたかった。
駅前のお店ですが、十割蕎麦の人気店。朝7時半に開くのでちょうどの時間に行くと、5人ほど並んでいました。美味しかった。
長野ランチの続きは、また明日。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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