これは、お金では買えないなあ、と思うもののひとつに豆苗がある。
何言ってるの、スーパーでいつでも買えるじゃない、と一蹴されそうだが、それじゃない。
一度豆苗を食べたあと、伸びてきた新芽の”2巡目の豆苗”のことである。
この状態で売っている豆苗は、ない。
買ったばかりの豆苗は、シャキシャキしていて、豆の味わいも強く、それはそれで魅力的だ。鍋に入れてもほかの具材に負けていない。
けれど、その豆苗の根を水に浸して、ふたたび出てきた豆苗は、シャキシャキ感も豆味も半分になっていて、優しい味わいだ。
見た目も、風にそよぐ雑草のようにも見える。買ってきたばかりの豆苗は、野菜然としているのだが。
わたしはその風にそよぐ優しい味わいの豆苗が好きで、だが、欲しいときにすぐ買ってこられるものではないなあと思うのである。
こういうちょっとだけ人の手を必要とするもの、待ち時間が大切となるものは、お金で買えないものが多いのかもしれない。
2巡目の豆苗を、たっぷりと散らした熱いうどんは、静かに豆の香りがした。
いつでも買える豆苗は、これ。いかにもストロングな感じ。
そして、買えない方の豆苗が、これ。サラダで食べたり、お味噌汁の煮えばなに、鋏でチョンチョン切って入れたりできる優しい味わい。
葱と優しい方の豆苗をたっぷり入れた、月見うどん。
こうして、半熟の卵を割ってうどんに絡めて食べるのが好きです。
お味噌汁には、ワカメの代わりに入れたりしています。ほんのり豆の味がします。
こんばんは。
豆苗って栄養があるらしいですね。
美味しそうな食べ方ですね。
私はさっとゴマ油で炒めて食べています。
夫は豆の匂いが苦手で食べないので、私一人で食べています。
さえさんのブログを拝見して2巡目の豆苗を夫に食べさせてみようと思いました。
だいぶ味が和らぎますよね、気づかなかったな~ありがとう。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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