写真展を終え、搬出の翌日。夫婦で、マドリードに指圧を受けに行った。
そこはマドリードに来る度にお世話になっているクリニックで、若き日本人指圧師さんが経営している。スペインのみならず、ヨーロッパ各国やアメリカまで指名されて出張に出かけるほどの腕利きの指圧師だが、彼は不思議なほど夫と気が合いとても仲良くしてくれていて、夫の写真展もご夫婦で観に来てくれた。
この日も施術後、近くのカフェで4人でおしゃべりをした。
流暢なスペイン語で注文してくれる彼らを眩しい思いで眺め、おすすめの焼きたてトルティージャをおいしくいただいた。
20年以上前に移住し、マドリードで指圧クリニックを起ち上げてスペインの人々を相手に仕事をし、この土地で子供を育てている。ふたりのお嬢さんは、ネイティブのスペイン語をしゃべるという。
最近マドリードでは、スペシャルティコーヒーのお店が増えたとか、半熟の焼きたてトルティージャが人気だとか、そんな話をしながら楽しい時間を過ごした。
そこで手渡されたのが、炊きたてのご飯だった。
そろそろご飯が恋しくなる頃だと、奥さまが、わたしたちのためにわざわざ炊いてくれたのである。
人の縁とは不思議なものだ。
そもそも、この若き指圧師さんが言い出したのだった。
「ピントで写真展をやったら、どうですか?」
2年半前のクリスマスだった。たぶんそのときから、今回のピントでの写真展は緩やかに動き始め、次第に加速し、流れに乗っていったのだと思う。
アパートメントに帰って食べたご飯は、とてもなつかしい味がした。日本だとかスペインだとかを超えた人のぬくもりの味だった。

まだ温かいご飯でした。ふりかけと沢庵も添えていただいて、心づかいを感じて、ほっこり。

さっそくその夜は、炒飯&チャルメラの夕餉に。

ご飯って、本当においしいですね。帰国が迫っていたので、あるもので作りました。人参、玉葱、にんにく、パンチェッタ、卵。豪華だ(笑)

翌朝は、目玉焼きとお味噌汁の朝餉に。

友人が、いってらっしゃいと持たせてくれたお味噌汁と。

少なく見えますが、器が大きいだけでいつもの倍くらいあります。

目玉焼きをのせて、お醤油をかけて。そのあと、大人の明太子ふりかけで。おいしかった。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。
管理人が承認するまで画面には反映されません。