お隣りの須玉町の観光宿泊施設「おいしい学校」。
明治、大正、昭和の小学校校舎が並ぶ珍しいスポットで、明治校舎は、山梨県指定の文化財として大切に保存されている。
北杜市では、知られた観光スポットだ。
何度か足を運んでいるが、その明治の初めに建てられた洋風の小学校「津金学校」には、初めて出かけた。
現在は、当時の校舎を忠実に復元し、昔の教室をそのまま体験できる博物館になっている。
企画展「北村宏が歩いた八ヶ岳~石神仏調査研究功績展」が観たくて出かけた。
その展示もマニアックで楽しかったのだが、明治の小学校に突然タイムスリップし、呆然とした。というのが正直な感想だった。
習字が張られた、古びた教室。ダークグリーンの黒板。カラフルなチョーク。焦げ茶色の木の机は、二連になっている。同じ色の木の椅子には、防災頭巾を兼ねたゴムつきの座布団が置かれている。
いちばん懐かしかったのは、2つつながった机だ。
「この線から出るなよ」と言ってくる男子。それなのに、手を伸ばして勝手にわたしの消しゴムを使ったりする。
うっかり手をぶつけた牛乳瓶が、隣の男子の机いっぱいにこぼれたこともあった。
「これ、つなげる必要ある?」
今なら疑問に思うけれど、それが当たり前だったからか疑問にさえ思わなかった。
一瞬にして、そんな忘れていたことを思い出す不思議。
「津金学校」には、今とは違う時間が流れていた。
明治の初めに建てられた「津金学校」校舎。
洋館の雰囲気に、なぜか北海道を思い出しました。
2階の教室。なんともなつかしい。
このつながった机。けっこう重いんですよね。
お習字も、展示されていました。達筆!
隣室には、なつかしい教材などが展示されていて。
給食に使われていたアルマイトの食器も。
大きなそろばん。
急な階段を上って、上へ上へと登ると、鐘楼のような感じの場所に太鼓が。チャイムの代わりだったのかな。
そこから見渡した大正校舎前の校庭。
青田も、広がっていました。
昭和の校舎が主に野菜の直販や土産物屋、レストラン、宿泊施設などになっています。ピザ窯がある本格的なイタリアン「ほのボ~ノ」。ナポリ風ピザ、おいしかったです。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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