日曜の夕方、ご近所さんが鯵を持ってきた。
海釣りに行ったという。海のない山梨では、釣りたての海の魚をいただくのは珍しいこと。クーラーボックスいっぱいあったので、6尾いただいた。
さっそく下ろそうと、夫とふたりキッチンに立った。
それぞれにまな板と包丁に鯵を乗せ、三枚に下していく。
「まずは、刺身で食べたいよね」
「鯵フライもしたいね」
そう言いつつも、ふたりとも包丁さばきはプロ級とはいかない。
「背のところは、刺身にできそう」
「小骨がとれないな」
「ぜいごが刺さった!」
「皮剥くの、頭から? 尻尾から?」
などと、悪戦苦闘。
ひとりで6尾だったらしんどかっただろうけれど、3尾ずつ下したから楽しんでいるうちに作業は終了した。そしてどちらの作品かわからないだけに、多少細かくなった刺身にも、笑いながら舌鼓を打つことができた。
下すのも半分ずつ。食べるのも半分ずつ。心地よい夕餉だった。
ところで、「鯵」の名の由来は「味がいい」からという説が主流だそうだ。釣り人の多くが「鰺がいちばん美味い」というという。
たしかに新鮮な鯵は、別格である。
直径25cmのボールです。
悪戦苦闘してできあがったお刺身。
小さくなってしまった切り身も竜田揚げに。
三枚におろした真ん中の骨の部分も、カリカリに揚げました。
翌日は、鯵フライ。こんなに美味しい鯵フライは初めて。
へしこのガーリックポテトサラダにホーリーバジルを添えて、シャンパンを開けました。欧州選手権イタリア優勝を祝って!
釣りたてのお魚はほんとに美味しいですよね。
この大きさの鯵なら色々お料理も試せますね。
何年か前、この半分くらいの大きさの鯵を2軒から同じ時期にたっくさんもらった事があって、
下ろすのに内緒ですが、うんざりしてしまった事がありました。
ご主人と二人で作業していると楽しそうです。
鯵の名前の由来、なるほどです。
小さい鯵はお刺身にも身が小さかったので、たたいでなめろうにすると2、3日は大丈夫ですよ。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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