先日旅した宇奈月温泉の、オマケが届いた。
富山県では独自にウェルカムキャンペーンをやっていて、宿泊した人に特産物を贈ってくれるのだ。「ありがとう」と「また来てね」の気持ちだという。
届いたのは、昆布の詰め合わせ。
ご飯に添える佃煮や、サラダにもできる塩昆布、たまに食べたくなるとろろ昆布も入っていて、うれしかった。
その「とろろ昆布」の隣りに「おぼろ」とかかれた似たような昆布があった。
「どこが、違うの?」
ということで、うどんに両方トッピングしてみることにした。
見た目は、おぼろの方が白く、幅が広い。繊維がしっかりしている感じだ。
対してとろろ昆布は、薄茶で細く、繊維もやわらかそう。
味は、おぼろの方が薄味。しっかりした食感。
対してとろろ昆布は、スッと溶ける食感にしっかりしたこんぶの味わい。塩分もおぼろより感じる。
みんな違って、みんないい。ということで、どちらも美味しかった。
さて。「どこが違うの?」の答えは、昆布の質と削り方が違うのだそうだ。
おぼろは、肉厚で表面が平らな最高級品の昆布を職人が1枚1枚手作業で削り、とろろ昆布は、等級の低い昆布を機械で大量に削る。
「おぼろ」にも昆布の外側を削った「黒おぼろ昆布」と、内側を削った「白おぼろ昆布」があるらしい。
なるほど、そんな違いがあったんだね。
高級品を手作業で、それはそっちの方が美味しいだろう、とも思いがちだが、これがそうとも言えない。スッと口のなかでとろけるとろろ昆布の味わいも捨てがたい。おぼろは平たいから海苔の代わりにおむすびにもぴったりだ。
どちらも、栄養たっぷり海の幸。楽しんでいただこうと思う。
ウェルカム富山県キャンペーン。こちらこそありがとう。
さすが海沿いの県。昆布尽くしでした。
とりあえず、うどんに合うのは、「おぼろ」と「とろろ昆布」かな。
たっぷり入れてみましょう。
これからの季節のひとりランチ定番葱一本うどんで。
温まりました。ごちそうさま。富山さま。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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