野菜たっぷりのフライパンひとつでできるにんにく風味のラーメンにしようと思ったら、そこだけが売り切れ。がっくりきたので、100円ほど奮発して「行列ができるラーメン濃厚極旨こってり味噌」にした。
味玉とチャーシューを併せて購入し、たっぷり白髪葱を刻んだが、見た目が淋しい。静か過ぎる。
そこで、思いついて海苔をトッピングした。
こってり味噌スープが絡んだ太めの麺に、そっと海苔を巻いて食べる。これが美味しい。まだパリッとしているうちに食べたい派だ。
海苔をしっとり浸して、海鮮風味の出汁を旨味にプラスさせる派もいるらしいが、わたしは断然パリッと派。スープの出汁はシンプルなままでいい。
諸説あるらしいけれど、ラーメンに海苔を入れ始めたのは、浅草のお蕎麦屋さんだという説が有力らしい。蕎麦に合うんだからラーメンにも合うだろうということで、トライしてみたら美味しかったというわけだ。麺類十把一絡げ的な危うさもあるが、トライしてみることは何ごとにおいても大事だよね。
そして、今回海苔を後のせしてみて気づいたのは、そのビジュアル。
卵の丸。チャーシューの楕円。細切りした葱。すべて白や薄茶のそのなかで、ひときわ目立つ四角く黒光りする存在。
たかがおうちラーメン。されどおうちラーメン。
味もさることながら、海苔のビジュアルは、賞賛に値する。
豚骨大好き派なんですが、最近、味噌ラーメンに惹かれます。
先月、市内のスーパーに併設されたラーメン屋で食べた、辛ネギ味噌ラーメン。もやしと葱の量が半端ない。
それに比べて、静かなおうちラーメンになりました。だからか、なんだか物足りなくて。
海苔をトッピング。おーっ、かなり豪華になった気がします。
滅多に行かない高級スーパーで買った海苔は、兵庫県林崎産でした。「林崎って、知ってる?」と神戸育ちの夫に訊くと「知らない」そうです。
JRでは西明石駅の近くで、林崎海水浴場や松江公園がある海岸沿いの街でした。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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