久しぶりにファミマのカップ麵コーナーを物色していたら「ラ王金タンタン」が出ていた。
「ラ王黒タンタン」も「ラ王赤タンタン」も楽しんだので、うれしく購入した。
どこが違うのだろうと出来上がりを混ぜると、胡麻が匂い立ち食欲をそそられた。
「おーっ」
思わず、声を上げる。
金ごまが織りなす薫り高い旨み
金胡麻だから「金」タンタンなんだね。
濃厚ゴージャス
という表示にも目が留まる。
北村薫の『月の砂漠をさばさばと』の一節を思い出した。母子家庭の母親と小学3年生のさきちゃんの暮らしを描いた連作短編集だ。
小学校の福島校長先生のファーストネームが思い出せなくて、ふたりで考えるシーンがある。
「校長先生だから、豪華な名前じゃない?」と、さきちゃん。
さきちゃんは、大統領は金のズボンをはいているのかと以前訊ねたことがある。
では、と考えに考えて「……福島……デラックスだ!」と、お母さん。
「じゃ、第一小の校長先生は、ゴージャスかな」と、さきちゃん。
第三小の校長先生は「——佐藤デリシャス」と、お母さん。
福島デラックス先生と鈴木ゴージャス先生と佐藤デリシャス先生が集まって会議を開いたら凄いだろうな、と、さきちゃんは考える。
絢爛豪華な話し合い。金のズボンが似合いそうです。
濃厚ゴージャスな金タンタンには、「金」の名前が似合っていた。
濃厚ゴージャス!
ただ開けて、熱湯を注ぐだけというシンプルさも好き。
よく揉みほぐしてラー油を入れる。指示通りにしました。
お馴染み花椒を練りこんだ麵です。もちもちです。
『月の砂漠をさばさばと』の紹介は、こちら【家族ってチームなんだ!】
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。
管理人が承認するまで画面には反映されません。