「わ~冬瓜だ!」
夫がいただいてきた瓜を見て、歓声を上げた。
けれど、違うのだという。
「ユウガン、っていうんだって」
トウガンではなく、ユウガンだそうだ。
どうやら、正式名称「夕顔(ゆうがお)」らしい。
冬瓜とそっくりだが、夕顔はかんぴょうの原料なのだとか。
冬瓜は胡瓜に煮た花を咲かせるが、夕顔は朝顔に似た白い花を夕方に咲かせるという。ヒルガオ科の朝顔や昼顔とは関係のないウリ科なのだが。
食べ方は、冬瓜とそうかわらないようなので、定番のあんかけ風煮物にした。
作ったことはないけれど、どこかで食べたことがある。(曖昧な記憶)
生のときに触ったふわふわした実の感触が、煮ると固まるのが不思議だった。固まるといっても固くはない。短い時間でやわらかく煮える。大根の煮物の1/4くらいの時間でいい。
味は、冬瓜と区別がつかない。曖昧な記憶のなかなのだから、当然だ。それでも、とても美味しかった。
朝顔、昼顔、夜顔は仲間で、夕顔だけが違う種類。
朝顔の種は、子供の頃に毎夏咲かせていたので小さく黒い粒に馴染みがあるが、それがとてつもなく大きな実を生らせたようで、おもしろく思えた。
普通の大きさのじゃが芋と並べて。大きい!
なかは、真っ白。種の部分は、ふわふわでした。
鶏ひき肉と生姜で、あんかけ風煮物にしました。
たっぷり煮たので、朝ご飯も豪華に。
神戸で買ってきたいかなごのくぎ煮が、また美味い。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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