花冷えの先週、おでんを煮た。
春おでん。
毎年この時期に、シーズンラストおでんを煮ている気がする。
山梨も最北に当たるここ北杜市。朝夕の冷え込みは、まだ厳しい。
けれど、3月も半ばを過ぎると、需要が少なくなるのだろう。おでん食材のコーナーが縮小される。練り物の種類が少なくなる。ほかの県ではどうなのかわからないけれど、牛スジも消えてしまう。
それでも煮込み用の竹輪やボール、ツミレはある。
我が家では、それらはおでんのときにしか使わない食材なのだが、普段から使う人も多いということなのか。
今回は、静岡のしらすはんぺんがあったので、それを入れてみた。
静岡名物黒はんぺんも並んでいたけれど、美味しくはあってもおでん全体が海の味になってしまうので今回はやめにした。
いつものスーパーで静岡名物が並ぶようになったのは、昨夏、中部横断道が全線開通し山梨と静岡が高速道路でつながったからなのだろう。
スーパーを歩くと、季節を感じるだけじゃなく、いろいろな発見がある。
知らなかった土地のものに出会ったり、新しい風が吹いていることを実感したり。
静岡名物黒はんぺんを、フライにすればビールと相性抜群だという。今度挑戦してみよう。
上の娘が帰ってきているので、たっぷり鍋いっぱい煮ました。
牛スジや蛸ツミレなどはないけれど、じゅうぶん美味しい。
胡瓜の浅漬けと、家庭菜園のご近所さんからいただいたブロッコリーのナムル、菜の花のおひたしなどを添えて。椎茸は夫が庭で作ったものをバター炒めにしました。
卵は、翌朝の楽しみ。
辛子をたっぷり煮汁に溶いて、卵かけご飯にします。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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