我が家の朝食は、たいていご飯と味噌汁の和食だ。
朝食前の30分、夫は念入りにストレッチをする。そのあいだにわたしが朝食を作る。湯を沸かし、味噌汁の具によって煮る時間を調整し、野菜炒めやサラダ、ナムルなどをこしらえる。目玉焼きを焼くのは、夫のストレッチが終わる直前だ。
そんなルーティンの空気のなかで、夫に訊いた。
「目玉焼きにする? 納豆にする?」
「うーん。目玉焼きで」
これまで何度となく繰り返してきた、ごくごくありふれた会話だ。
さて。ふたり食卓に着いたときのこと。夫が、何やら変な顔をしている。
「あれ? 何か足りなかった」
今日は醤油もケチャップもいらなかったよな、と食卓を見回す。
「い、いや。何でもない」
夫は口ごもりつつ、箸を手にして止まったままだ。
「何? 言いたいことがあったら、言えば」
「い、いや。さっき、俺、納豆って言わなかったっけ?」
「えっ、目玉焼きって言ったよね?」
そこでふたり沈黙するも、たがいの考えていることがわかってしまう。
(俺、もしかして、納豆って言ったつもりで、目玉焼きって言っちゃったのかな?)と、夫。
(納豆って言われたのに、勘違いしたのかな? はたまた、きのうや一昨日の会話とごっちゃになってるとか)と、わたし。
「もうこうなると」
ふたり顔を見合わせる。
「どっちが間違えたのか、わからないね」
50代も後半に差しかかった夫婦である。
「納豆、出そうか?」
「いい。せっかく焼いてもらったから目玉焼き食べる」
いつものルーティンに、何かがプラスされた朝だった。歳、とか、物忘れ、あるいは、この先どうなっていくのだろうという微かな不安とか?
まあ、それはそれとして、明るく楽しく朝ご飯を食べましょう。
いつもの朝食。もやしとニラナムル。味噌汁は小松菜、なめこ、油揚げ、葱。
あれあれ? 黄身の色が違っていました。
濃い方がいつも買っている「清里たまご」。町内に農場があるんです。
薄い方が、たまたま買った「白州の平飼いたまご」です。
黄身の色の濃さは、食べた餌によるものだそうです。トウモロコシや南瓜、パプリカなどが多いと濃い黄色になるとか。どちらも美味しかったです。ところで目玉焼き、ご飯に載せませんか?
さえさんの、お宅の朝の風景を拝見しました。
そう思いながらも、別の事を言っている。
それは、日常茶飯事ですね・・・。私も。
でも、こうして丸く収まるのも長年夫婦をやってる賜物ですね。
新鮮な卵が、そちらでは手に入るでしょうね。
うちは、2人暮らしになってから、卵が余ります。
お弁当に、卵焼きを作らないせいです。
6個入りで、いいたまごに切り替えてもいいなあ~と
さえさんの、卵の写真を見て思いました。
目玉焼きをご飯の上に・・・。やらないんですけど、
美味しいでしょうね。一度、やってみましょうかね♪
ぱすさん
ありますよね~自分で自分がもう信じられない(笑)
でも自分に自信がなくなるのも、いい部分もあるのかも知れませんね。
ふたりとも頭ごなしに相手を責めるようなことはなくなりました。
卵、使う量が減ったので、新鮮な地域のものを買うようになりました。
割ったときに白身のぷりぷり感が違いますよ~♩
目玉焼きのっけご飯、お試しあれ~♡
さえさん、こんばんは~♪
さえさんちの夫婦の会話が微笑ましくて読んでいて思わず心がほっこりしました。
長年一緒に過ごしてきた夫婦でお互いがお互いをよく理解しているという感じです。
卵料理はどれも好きですがやっぱり目玉焼きが一番好きです。
なんだか見かけも可愛いんですよね。
我が家も朝食は和食が多くてご飯の上に目玉焼きを載せて胡麻油とお醤油を少したらして白胡麻をかけて食べるのが好きです。
朝をしっかり食べるとその日一日元気に過せる感じがします。
papermoonさん
おはようございます♩
今朝は、「目玉焼き」と復唱して(笑)確認しました。
目玉焼き、ほんと可愛いですよね~
名前も、よくよく考えるとおかしいし。
胡麻油とお醤油と白胡麻、やってみます♡
朝ご飯しっかり食べて、今日もがんばりましょう!
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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