マドリードでは、イベリア半島の中心は、レンフェsol駅前の広場「プエルタ・デル・ソル」の「0Km地点」だといわれ観光名所にもなっているが、ピントの人たちはピントがイベリア半島の中心だと信じている。
記念碑も建っていて、イベリア半島の中心だと位置を確認したときの測量機がなかに埋めてあるらしい。
その記念碑は、エヒード公園のすぐそばにあり、よく通る。
記念碑を見ながら、「ここがイベリア半島の中心なんだね」などと夫としゃべっていると、突然知らない老人がスペイン語で話しかけてきて、説明を始めたりする。
我がピントがイベリア半島の中心なのだということに、大きな誇りを持っているのだろう。この街はすごいところだ、スペインのなかでも大切な場所なのだと、見知らぬ旅人にも伝えたいという意気込みのようなものが感じられた。
16世紀に建築された「サントドミンゴデシロス教会」は、今もピントの街の人々の暮らしに根づいている。
「エボリの塔」は、スペインの暗い一章を語り続け、歴史ツアーには多くの人が参加している。
17世紀の「チョコレート工場」跡の煙突のうえにはコウノトリが巣を作り子育てに励んでいる。
16世紀に建てられ最近修復された「サンホセ教会」は、ネオ・ムデハル様式の代表的な例として街の人に親しまれている。
数多くの公園があり、日々人々が集い、バルに珈琲やビールを飲みに行けば、誰かしら知り合いがいて、頬を寄せあって挨拶する。
ピントはそういう街で、ここで暮らす人たちはみな、自分が生まれた街、暮らしている街が大好きなのだ。
それでもきっと、旅人には見えない悩みを抱えているのだろうと垣間見えた様々なシーンを回想しつつ、公園を歩き教会を眺め、記念碑を見上げた。

ここがイベリア半島の中心だと記された記念碑。

街なかの何でもない交差点に建てられていて、知らなければ誰も目に留めなそうです。

「PUNTO CENTRICO(セントラルポイント)」とあります。 一節では、ピントの名は「ポイント」が語源になっているともいわれています。

エヒード公園を見守るように建っている「サントドミンゴデシロス教会」。

今回、初めて訪ねた「サンホセ教会」。

ここにも、コウノトリの巣が。

真っ白な壁と、ナチュラルウッドのデザインに驚かされました。

天井のシンプルさにも圧倒されました。

「聖水盤(せいすいばん)」と呼ばれる信者が十字を切るために指をひたす水受けも、同系色でした。

左前方には、マリア様の像が優しく微笑んでいました。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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