ドラマ『アンナチュラル』と『MIU404』とのコラボで注目を集めている映画『ラストマイル』。2つのシリーズを手がけた監督、塚原あゆ子&脚本家、野木亜紀子が再タッグを組んで撮ったと聞き、映画館に出かけた。
〈cast〉
船戸エレナ【満島ひかり】世界規模のショッピングサイト「DAILY FAST(通称デリファス)」の関東センターに配属されたばかりのセンター長。
梨本孔【岡田将生】入社2年目のチームマネージャー。エレナの部下となる。
五十嵐道元【ディーン・フジオカ】エレナの上司で日本支社の統括本部長。
八木竜平【阿部サダヲ】サイト商品の運搬を担う運送会社・羊急便の関東局局長。
そのほか、『アンナチュラル』と『MIU404』の登場人物がその役のまま演じている。
〈story〉
流通業界最大のイベント、大規模な安売りが実施される11月下旬の“ブラックフライデー”の前夜、デリファスから配送された段ボールが爆発した。その後爆発は続き、連続爆破事件へと発展していく。時同じくしてデリファスセンター長に就任したエレナは、部下の孔とともに大混乱に陥った社内処理に追われつつ、爆弾が1ダースあるという情報を掴む。爆発阻止と、止められない流通の狭間には、多くの立場の人々が携わっていた。
2.7m/s → 70㎏ → 0
冒頭から登場する暗号のようなこの数字は、過去にベルトコンベアに転落したセンター長山崎(中村倫也)のロッカーにかかれたものだ。
それぞれの数字は、「ベルトコンベアの速度」「ベルトコンベアの耐久重量」「ベルトコンベアの稼働停止」を表すようだが、ラストまで謎は明かされなかった。どうやら、山崎転落の意味を示唆しているらしいのだが。
現代社会。すでに止めることのできなくなった流通。それを止めようと試みた犯人。エレナと孔、警察、そして宅配業者たちは……。
「シェアード・ユニバース」つまり、『アンナチュラル』『MIU404』との共通世界を描くという点では、ちょっともの足りなかった。もっと彼らに深く交わって欲しいと感じてしまったのは『アンナチュラル』ファンだったからかもしれない。
満島ひかりは、いい女優だ。主役だということはもちろんあったのだろうけれど、存在感が、ずば抜けていた。
予告編は、こちら。
ラストマイルとは、物流業界における荷物の最終段階、届け先との最後の接点。
☆画像はお借りしました。
主題歌は、米津玄師の「がらくた」。
「壊れていてもかまいません」という廃品回収業者の言葉が、子供の頃からずっと引っかかっていたという米津が、そのワードから歌詞を起こしています。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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