ふたたび、土偶に会ってきた。
初めて訪ねた「南アルプスふるさと文化伝承館」は、お隣り韮崎市にほど近くあっけないほどすぐに着いた。
まったく知らなかったその場所は、もちろん「三十三番土偶所巡り」の土偶に会いに行ったわけなのだが、きっかけは「鶴瓶の家族に乾杯」に登場したからだった。
ゲストの橋爪功が、「ベーカリールーブル」で土偶パンを見つけ、そこから「南アルプスふるさと文化伝承館」へと向かった。
というのは、本当にきっかけのみ。
ここでは、「子宝の女神ラヴィ」と「人体文様付有孔鍔付土器ピース」が待っていた。
ラヴィは、お腹のなかが空洞になっていて、大きなお腹や反った腰、大切そうにお腹に置いた左手、妊娠時にできる正中線やおへその様子から、お腹に子を宿している妊婦だと考えられている土偶。
ピースは、樽のような形に三本ピースをした人物が描かれていて、食料の貯蔵、酒造り、動物の皮を張って太鼓にした、という説がある土器だ。
ここで初めて「そもそも土偶って何?」という疑問がようやく沸いた。←遅い!
もちろん解明されていないことが多すぎて、はっきりとはわかっていないことなのだけれど、何かの祈りを形にしたものだろうと推測されているという。
ラヴィのような妊婦像には、子孫繁栄の祈りを込められていたのかもしれない。
鍋の把手や樽のような土器に人の顔や姿を描いたのは、食べるに困らないようとの祈りからかもしれない。
けれどそれは、はっきりとはわからない。
今も人は、日々悩みを抱え、祈りを胸に生きている。
だから、多くの人が宗教を信仰する。
わたしは宗教は持たないけれど、やはり悩み、祈る。
たぶんそれは、縄文の時代から変わらないものなのだろう。
「子宝の女神ラヴィ」です。
右手で腰を支え、左手でお腹の子をいたわっているように見えます。
ラヴィの御朱印です。
「人体文様付有孔鍔付土器ピース」です。
何に使われていた土器なのか、はっきりとはしていないそうです。
ピースの御朱印です。
☆『地球の歩き方』北杜・山梨特派員ブログ、更新しました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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