『地球の歩き方』で、南アルプス市の「芦安山岳館」の記事をかいた。
企画展「古屋絵菜 山山.(さんさん)」のことは、以前、紹介したが、その後取材し、記事をかかせてもらうことになった。
その過程で「山を、見て。」という冊子を手にした。
「南アルプス国立公園ニホンジカ対策普及啓発パンフレット」などといえば難しそうに思えるのだが、とてもわかりやすく作られている。
高山植物の減少、ライチョウや高山に棲む蝶の減少。
植物減少により土壌がむき出しになり、土砂崩れなどが起きやすくなる。
その原因が、ニホンジカの増加だという。
繁殖力の強いニホンジカは、大量に植物を摂取しないと生きられず、植物を食べ尽くしテリトリーを拡大し、増え続けているそうだ。
なぜニホンジカが増えたかというと、それは人間の暮らしに起因しているという。
温暖化によって、積雪が少なくなったこと。
過疎化で、山の麓に人の手が入らなくなったこと。
人間が駆除した、天敵ニホンオオカミがいなくなったこと。
明治時代には、ニホンジカのメスは禁猟だったこと。などなど。
現在、南アルプス国立公園では、もとの生態系へ戻す取り組みをしているという。
地上にいるわたしたちにも、きっとできることがある。節電やリサイクルくらいしか思いつかないけれど。
「南アルプス市芦安山岳館」外観。南アルプス連峰をイメージしているそうです。
建物には、県産材が使われています。
「山に学ぶ」のコーナー。山々を俯瞰することができて、新しい発見がありました。
北岳の古い三角点も展示しています。取り替えるんだ~と目から鱗でした。どうやって、上げ下ろしするんだろう。
「山を、見て。」です。
ニホンジカについて、詳しくかかれたページもあります。ニホンジカが悪いわけじゃないから、難しい問題ですね。
☆『地球の歩き方』山梨特派員ブログ、更新しました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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