礼文島のホテルの部屋には、てるてる坊主のほかに、早朝無料ツアーの案内が置かれていた。
「カラダ・ココロが喜ぶ早朝のお散歩~花ガイドと一緒にお花畑を散策しませんか?」とある。
出発は6時で、バスで前日見た「桃岩」を反対側から望むポイントまで行き、そこからフラワーハイキングをスタートする1時間ほどのツアー。
参加することにした。
花ガイドの花ちゃんは、アウトドア派の男性という雰囲気。
楽しいおしゃべりで、野に咲く小さな花たちを紹介してくれる。
「帰りのバスで、いくつ覚えられたかテストしますから、しっかり覚えてくださいね」
などと言われ、ムキになって覚えようとしたが、3つ聞くと2つ忘れる。
「迷ったら、エゾ、チシマ、レブンのどれかをつければ、当たることもあります」
アドバイスも的確だが、みんな「エゾ」で統一してくれたら覚えやすいのに、と笑う。
「これは、皆さんよく知っているアザミですが、何アザミでしょう?」
の問いに、口々に答えた。
「レブンアザミ」「エゾアザミ」
「残念。チシマアザミでした」
といった具合だ。
花ちゃんは、「桃岩」をバックにそれぞれ家族写真を撮ってくれた。
ふたりの写真は別にいいかと思っていたが、わたしたちもここで1枚だけ撮ってもらった。
彼のおもしろさは、ここでも発揮された。
「いちたすいちは?」「にー」
このバリエーションの豊富さに唸る。
「海で捕れるトゲトゲの美味しいやつは?」「うにー」
「アメリカに本社がある電機メーカーは?」「ソニー」
8組ほど、写真を撮っただろうか。
そして、ラストはわたしたち。
「子供の馬は?」「ポニー」
高山植物に癒やされ、彼のサービス精神に大いに癒やされた早朝散策だった。
反対側から見た「桃岩」です。「猫岩」も小さく見えていました。
前日見た「桃岩」。こちらからの方がより桃に見えますが、反対側から見ると、また違った迫力がありました。
エゾカワラナデシコ。
イブキトラノオ。
ツリガネニンジン。
キタノコギリソウ。
オニシモツケ。
ダイモンジソウ。
エゾニュウ。
レブンソウ。
チシマゲンゲ。こちらもレブンソウも、マメ科の植物なんですね。
高山植物園に咲いていた、レブンウスユキソウ。
礼文島のゆるキャラ、あつもんです。レブンアツモリソウは、見られませんでした。5~6月に咲くそうです。
北海道ですか!私もいきたいな~
お花がきれいで何度も拝見しました。
礼文ウスユキソウはエーデルワイスの仲間ですね。
秋田ではかなりの人たちが食べる山菜エゾニュウはこちらではニオサクと呼び、煮物に入れると歯触りや香りがいいさんさいです。
大文字草も我が家にあります。
釣鐘にんじんの色がきれいですね。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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