我が家の軒天に巣をかけたスズメたち。
ようやく雛が、巣立っていった。
そのうちの一羽が、ウッドデッキの上にある飾り棚にとまり、しばらくチュンチュン鳴いていた。
「雛だよね」
「もしかして、飛ぶのがこわいのかな」
夫と見守る。
隣りの森にも、赤松の木の上にカラスがかけた巣があり、その雛たちも巣立ちを迎えている。まだ「カアカア」とちゃんと鳴けずに「アーアー」と聴こえる声はあどけなく可愛らしくもあるが、スズメにとっては天敵だ。
「勇気を出せ。飛べ」
静かに応援していると、10分ほどで庭のヤマボウシの枝に飛んでいった。雛のなかでも繊細さんで臆病さんなのかもしれない。
『トリノトリビア』を開くと、意外なページを見つけた。
スズメはときに敵中で子育てする
オオタカなどの猛禽類は樹上に巣を作るのだが、その巣の下の隙間にスズメが巣をかけることがあるそうだ。天敵から雛や身を守るために、猛禽類をボディガードにしているらしい。もちろん、彼らには気づかれないように。
とはいえ、スズメは、
オオタカの食物のうち、いちばんの人気メニューとなっています。
(がんばれ)
巣立っていった雛に、言葉にせずエールを送った。
みにくいアヒルの子、ならぬ(笑)オスかな、メスかな。
このアオゲラが空けた穴に巣をかけていました。
『トリノトリビア』は、継続的に楽しめる本です。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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