庭のヒメシャラが、蕾を膨らませている。
梅雨時期になると白い花を咲かせる立ち姿が美しい木だ。
夏椿の名を持つシャラの木よりも、花や葉が少し小ぶりなのでヒメシャラだそうだ。たしかに花は椿と似ている。
シャラというと、たぶん誰もが思い浮かべるだろう平家物語の一節。
祗園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色 盛者必滅の 理をあらはす
沙羅双樹の花の色は、白だったのかとヒメシャラの花を見て知った。
いや、知ったつもりになっていた。
沙羅双樹の花の色は白いけれど、シャラの木ともヒメシャラとも似ているだけのまったく違う種類の木だという。
シャラやヒメシャラはツバキ科で、沙羅双樹はインドの高地に自生するフタバガキ科。寒さに弱く日本では温室でしか育たないらしい。ずいぶんと小さい花だという。
沙羅双樹の花の色 盛者必滅の 理をあらはす
花は、どんなに美しく咲いても散っていく。そう思うと、白く清楚な花は儚げに感じるけれど、今年も空を見上げて膨らませている蕾を見ると、移ろいも、時代の変化も受け入れていこうという気持ちになる。
黄緑がかった若葉が美しい木です。
まんまるい蕾をたくさんつけています。
去年の花の名残りも残っていました。
木の下にも落ちています。
去年咲いたヒメシャラの花。今年も楽しみです。
ヒメシャラ大好きな花です。
蕾のかたちも大好きです。
いつの間にこんなにふんわりと咲くのだろうと不思議な花です。
白い花が年々好きになっている私。
いつも玄関先で咲かせるサフィニアも白を買おうと思っています。
今日は気温17度、寒い風の強い一日でした。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。
管理人が承認するまで画面には反映されません。