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はりねずみが眠るとき

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ヤマホタルブクロ

庭のホタルブクロが、咲いている。

毎年のように眺めては写真を撮り、ブログにアップしてきたが、ホタルブクロについて詳しく調べることはしなかったので、もうすぐブログ10年目に入るこの機会に調べてみることにした。

 

キキョウ科ホタルブクロ属の多年草。

キキョウの種類だったのかと、初めて知る。まさにきのうの朝、夫が言っていた。

「倒れて咲くところが、キキョウとよく似てるよね」

倒れたキキョウもホタルブクロも、彼が添え木をしてくれている。だからこそ気づいたのだろうが、わたしにはまったく似ているとは思えなかった。

考えてみれば、風船のように膨らんでから先っぽを破裂させるように咲くのも、同じだ。

 

さらに調べると、関西では白いホタルブクロが多く、関東では薄紫の花が多いという。

富山の氷見と、長野の松本でも、白いホタルブクロがたくさん咲いていたので、関西関東での区分けの仕方はどうかと思うけれど、土地によって白だったり薄紫だったりすることはわかった。

 

そして、さらに調べていくと。

なんと、我が家の庭のホタルブクロは、「ヤマホタルブクロ」であることがわかった。

ホタルブクロの変種で、高山に多く、額の形状の違いで区別されるという。外側に跳ねているのがホタルブクロ。内側に向かっているのがヤマホタルブクロ。

庭のホタルブクロをじっと見つめると、額で花を支えるように内側に向かっている。

ずっとホタルブクロだと思い、10年以上もそう呼び続けてきたものが、じつは「ヤマホタルブクロ」だったと言われても、にわかには受け入れがたい。

それでも、ヤマホタルブクロもホタルブクロ。間違えではないとも言えるし、たぶんこの先も「ホタルブクロ」と呼び続けるだろうことは予測できる。

 

きのうまで信じていたことが、今日は違っている。

情報社会では、まま起きうることである。

ひとつの情報のみに入れ込まず、新しいものを受け入れる心や、自分自身で判断する覚悟を持っていなければと最近よく考える。

玄関の石段に咲いているヤマホタルブクロ。

ちなみに、ホタルブクロの花言葉は「正義」「忠実」など。教会の鐘のイメージから、来ているとか。

ヤマホタルブクロは「忠実」 「激しい束縛」など。額で花を支えているのが「激しい束縛」なのかな。花言葉って、けっこう好きになれないものが多いです。

ひと目見ただけで、釣鐘草(ツリガネソウ)とか提灯花(チョウチンバナ)とか呼ばれるのがわかります。雨降り花(アメフリバナ)とも呼ぶそうです。

キキョウの種類だったんですね。それも、ヤマホタルブクロ。

庭に、10本くらいあります。

石段の踏んでしまいそうなところを切って、活けました。長野の銘酒「佐久の花」の瓶に。佐久ではきっと、白いホタルブクロが咲いていることでしょう。

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PROFILE

プロフィール
水月

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

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