こんなに澄んで青く見えるのは、今シーズン最後かもしれない。
まだ頂は、雪を冠し凍っている。そこでは人も動物も寄せつけず、植物たちもまだ眠っているのだろう。
けれど裾野は、緑をたたえている。
山の中腹はそれほどには緑濃くは見えないけれど、くすくすと笑い始めたようにも見える。
昨年も山笑うとかいたが、春の太陽を浴びて草木は芽吹き、葉を伸ばし、鳥や動物たちは実り始めた森の恵みを食べ、子孫を残すべく恋の相手を追いかける。
山の腹を、そんな動植物がくすぐり始めたところ。
裾野から、順繰りに春を迎え、頂へと登ってゆくのだ。
これからは、山が霞む日が多くなる。
空気が澄み、薪ストーブを焚こうかと迷うほど冷え込んだきのう、じっくりと八ヶ岳を、南アルプス連峰を眺めてきた。
最近撮りに行くのは、以前定点観測していた浅尾新田ではなく、浅尾の23号線沿いです。
最高峰赤岳は、まだまだ冬の顔をしています。
権現岳。手前の三ツ頭と一体化して見えます。
権現と赤岳のあいだに見えるのは、阿弥陀岳です。夫は学生時代の山のサークルで、何度もピストンしたと聞きました。
タンポポの綿毛ごしのショット。
浅尾の撮影スポットのいいところは、パノラマで南アルプス連峰が見渡せること。
鳳凰三山です。左から、薬師岳、観音岳、地蔵岳。
アサヨ峰と甲斐駒ヶ岳。甲斐駒だけが雲に隠れていました。
畑の畦に、コンフリーが咲いていました。
子供の頃、母が大きなコンフリーの葉っぱを天麩羅にしてくれたのを思い出します。その後、毒性があることが発覚し、今では食用不可のハーブです。
通り道に咲いていた藤の花。
今、山は藤の花でいっぱいです。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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