「あー、なかに入っちゃってるよ」
しっぽが体長の半分ほどもあり、メタリックブルーに光っているから、ニホントカゲの子供だ。
網戸に影が見えたので外にいるのかと思えば、家のなかに入りこんでいた。
放っておいて、踏んでしまったりしたら悲しい。
外へ逃がすことにした。
そこで向き合うこととなった。たがいの気持ちの大きなすれ違いに。
わたしは外へ逃がしたい。助けてあげたい。
けれどチビトカゲは完全におびえている。わたしを敵だと思い、もしかしたら「食べられる!」とまで思いこんでいるかも知れない。
「おいで、おいで」
手招きすると、するりと端へ逃げた。逃げても外へは出られない。あまり追い詰めて、しっぽを切ってもかわいそうだ。しっぽのないトカゲは、肩身が狭い思いをしたり、仲間外れにされることもあると聞く。
しばしにらめっこ状態ののち、わたしが作った隙間からぶじ脱出していった。
やれやれ、ホッとした。
今頃、チビトカゲは思っていることだろう。
怖かった! 自分の何百倍もある怪物に襲われそうになった。食べられるところだった。命拾いした。オーマイゴッド!
意思が通じない不便さより、思いが伝わらない切なさを、より感じる出来事だった。
盛大に洗濯物を干していたお昼間の出来事でした。
ニホントカゲは、子供だけしっぽがブルーなんです。
わたしに気づいて端に逃げたんだけど、網戸開けたら挟まっちゃうかもと四苦八苦しました。でも度胸あるのかあどけないのか、しっぽを切らずに脱出成功。よかった。
爬虫類が苦手な方のために、一輪挿しの庭の桔梗を。
キャー! トカゲってまじまじと見た事がないけれど、綺麗なんですね。
でもダメだわ~
虫とか爬虫類とか、年々苦手になってきます。
外で遭遇する虫や爬虫類よりも、家の中に入りこんだ虫達って、
同じなのに、なぜに私はああも怖いんでしょうか?
私ならどうしていただろう~って思うと脂汗が出てきますよ。(笑)
さえさんは、すごいです。
ちゃんとトカゲの事を思って冷静になってらっしゃいますね。
私としては、これからもそんな事に遭遇しない事を願います。(∀`*ゞ)テヘッ
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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