台北3日目、最後の夜は中心街、中山(チョンシャン)を歩いた。
ホテル近くなので電車にも乗らず、ふらふら歩いて夕飯を食べる店を探した。行こうと思っていた火鍋の店がいっぱいで、さっぱりと海鮮を食べられる居酒屋を目指そうということになったのだ。
その名も『好小子海鮮店(ハオシャズハイシェンティエン)』。
ガイドブックには、地元民御用達の海鮮ビアホールとある。
「あ、ここだ」
しかし、夫が立ち止まったとき、驚いた。
「ここ!? えっ、ここなの?」
それはイメージしていた居酒屋でもビアホールでもない、魚屋の脇にテーブルと椅子が並べてあるといった雰囲気。幾種類もの魚や魚介が、店頭の氷の入った陳列棚に並んでいる。商店街の鞄屋と下着屋に挟まれたドアすらもない店だった。
「2人」と夫が指で示すと、店内はいっぱいだったようで店先に陳列してあった海老の発泡スチロールをどけ、テーブルを空けてくれた。商店街を通る人を眺めながらの食事となる。魚は美味く、ビールも冷えていた。
「なんか、いいねえ。こういうの」と、わたし。
「俺達って、こういう雰囲気、好きなんだよね」と、夫。
観光客も多いのだろうけれど、昔から地元の人に愛されているという居酒屋。そこで魚を食べ、酒を飲み、ほんの少しだけ台北の人に近づけたような気持ちになる。観光も楽しいけれど、その土地の人達の暮らしを垣間見たい。たぶんわたし達はそういう気持ちが強いのだろう。何でもないスーパーマーケットや郵便局を見て歩くのも好きでふらりと立ち寄ることも多い。
実際には、垣間見られることなどあるかなしかのようなものなのだろうと知ってはいる。それでも、そこから見える風景を目に焼きつけながら、台北最後の夜と出会った人達に、気持ちよく乾杯したのだった。
商店街にあった海鮮居酒屋は、まさに魚屋の店先のよう。
種類いっぱい。海老やイカ、貝類も何種類もありました。
上のガラスケースの冷蔵庫には、お刺身が並んでいます。
「この魚と、この貝焼いてよ」「合点承知の助!」
なんて会話してるのかなあ。日本語も少し通じました。
お隣りは鞄屋さん。反対側は、下着屋さんでした。
すぐ裏に、調理する人がいます。奥にも厨房があるようでした。
お刺身。鮪とハマチと・・・あとは何だったんだろう。
牡蠣をオーダーしたら、野菜と炒めたものが出てきました。
スパイシーで、美味しかった。
ふたたびみたびの台湾ビール。B級グルメにぴったり。
太刀魚のムニエル。こんなに美味しい太刀魚、初めて食べました。
こちらは、帰る日の朝に歩いたやっぱり中山近くの朝市。
ひとつ先の雙連(シュアンリェン)駅前から伸びる『雙連朝市』
お豆に、乾物。お隣りでは、生肉を吊るして売っていました。
ゴーヤ、太ってるなあ。白いのもスタンダードのようです。
ホテルの朝ご飯で、白ゴーヤの煮物食べました。
鶏の丸焼きを、切り売りしていました。
お客さんがトング持ってる。自分で量るのかな?
あ、夕べ食べた太刀魚! 美味しそう!
大きな包丁で魚をさばく女性。迫力ありました。
食べそこなった臭豆腐でしょうか? 種類豊富ですね。
・・・怖くて、食べられませんでした。
ドラゴンフルーツは何処でも山積み。綺麗な色に目を魅かれます。
☆台湾旅日記は、これでおしまいです。
読んでくださってありがとうございました☆
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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