ベルニーニ設計の横長の楕円形をした「サンタンドレア・アル・クイリナーレ教会」に行き、「サン・ピエトロ広場」の写真を、見直してみた。
ベルニーニが、このときの経験をもとに設計したというのである。
たしかに、同じように横長の楕円形になっていた。
こうして知ることで、おもしろさは数倍にもなる。
『地球の歩き方ローマ』を読み、「サン・ピエトロ広場」について、もうひとつ知ったことがある。
広場の左右2ヶ所、石畳の間に丸い石が埋め込まれている。ここに立つと、広場を囲む回廊の4列の柱が重なって一列に見え、広場がより大きく感じられる。ベルニーニのアイデアだ。
わたしは気づかなかった欄外に”おもしろスポット”として記載されていたのを、夫はちゃんとチェックしていて、丸い石をふたりで探した。
「おーっ! ほんとに柱が1本に見える」
「ほんとだ。すごい!」
ベルニーニは、これを単なるいたずら心とかではなく、真剣に広場を大きく見せ、景観に深みを与えるための設計として考案し、構想を練り、実現させたのだ。
青空の下、丸い石の上に立ち、じっくりと回廊と広場を見ることができてよかった。
「サン・タンジェロ橋」の前でバスを降り、歩きました。
「サン・タンジェロ城」です。
「サン・タンジェロ」は「Sant`Angelo」。つまり「聖・天使」。ローマでペストが猛威を振るった590年のある日、大天使ミカエルがこの場に現れ、疫病の終息を告げたことに由来するそうです。
美しい天使さん。
10分ほど歩くと「サン・ピエトロ広場」に到着しました。30万人を収容できるという広場です。
楕円形の緩やかなカーブを感じます。柱は4本ずつありますね。
どの聖人が好き? と夫と見上げました。140体の像は、歴代の法王と聖人だそうです。
ここに立って見ると、すべての柱が1本に見えました。
この風景です。たしかに1本に見える。
反対側も、逆光でしたが柱は1本に見えました。
上から見下ろすと「横長の楕円形」がはっきりと見えました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。
管理人が承認するまで画面には反映されません。