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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

トラステヴェレ~テヴェレ川の向こう

2年8ヶ月ぶりの海外旅行は、イタリアはローマが拠点。

トラステヴェレ「テヴェレ川の向こう」という意味の下町のゲストハウスに、ひと月弱滞在する予定だ。

夫が引退したら、夫婦でひと月くらい海外で過ごしたい。そんな夢が引退後1年待ち、ようやく実現した。

 

トラステヴェレは、ローマ中心街のパンテオンやトレヴィの泉、ナヴォーナ広場がある辺りの南西に位置したテヴェレ川を渡った向こう側で、ローマ料理の店やピッツェリアなどがひしめきあう庶民的な街だ。

 

トラステヴェレを選んだのは、2006年に旅したときに一度だけ夕食にピザを食べに来て、その下町っぽい雰囲気に夫婦ふたりで言いようもなく惹かれ、それからことあるごとに思い出していたからだ。

「夜のトラステヴェレ、よかったよね」

「あのピザ、美味しかったねえ」

なぜ惹かれたのか、言葉で説明できない何かがわたしたちを捉えたのだった。

 

この感じは、以前にもあった。

今暮らしている家の土地を見たときと、とてもよく似ていたのだ。

25年ほど前になるだろうか。およそ30の土地を不動産屋に見せてもらった。八ヶ岳周辺の土地だ。

どこもぴんとこなかったのに、明野の土地を見た途端、ふたり顔を見合わせた。

「いいねえ、ここ」

「ここ、いいねえ」

 

トラステヴェレは今は庶民の街だけれど、古代ローマ時代には貴族の宮殿が並んでいたらしい。その痕跡がそこここに残っている。

そんなテヴェレ川の向こうで、秋の日を過ごしている。

ガリバルディ橋から見たテヴェレ川です。

遊覧船かな。その向こうは、中州ティベリーナ島。

「壊れた橋」という意味のポンテ・ロット。紀元前179年に造られたエミリオ橋は、再建されるもふたたび壊れて、そのままになっています。

ローマでいちばん古くて小さな鐘楼があるという「サン・ベネディット・イン・ピスキヌラ教会」です。YouTubeで紹介していたのを見て、立ち寄ってみました。

フレスコ画が描かれた主祭壇の壁が印象的でした。とても穏やかな気持ちになるガイドブックに載っていない小さな教会です。

そのまま歩いて「サン・フランチェスコ・ダッシージ・ア・リーパ教会」へ。

きらびやかな祭壇です。小さな教会も大きな教会も、神聖な気持ちになるのは同じですね。

ベルニーニ晩年の傑作といわれる「福者ルドヴィカ・アルベルトーニ」。

COMMENT

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  1. ユミ より:

    ローマにいますっていうコメントに「なんてすって!?」と反応したのに、
    またまたなんですって!?
    ひと月ほどもいらっしゃるんですか~~
    すご~い! 羨ましいです。
    私には出来そうもない事を、叶えるさえさんご夫婦、憧れます。
    ローマで暮らすブログ、楽しみにしていますね。

  2. さえ より:

    >ユミさん
    ありがとうございます。
    体力が持つかなあ、と思いつつ街歩き楽しんでいます。
    ゲストハウスの洗濯機が故障中だったり、冷たい対応のオステリアがあったり、カルチャーショックも言葉の
    壁もありますが、おおむね楽しくやっています。
    そんなこともアップしていきますね~

  3. hanamomo より:

    こんばんは。
    一つの宿を拠点にゆったりと滞在する旅、いいですね。
    以前友達がパリに行った時、安いアパートを借りて、自炊しそれでも10日間の滞在で帰ってきたのを思い出します。
    でも花屋さんで花を買って部屋に飾り、マルシェに行って野菜を買って炒めていた画像が送られてきて、なんて素敵な旅なのだろうと思いました。

    どうして好きかと言葉では言い表せなくても直感というのがありますよね。
    旅はまだまだ続きますね。

  4. さえ より:

    >hanamomoさん
    こんにちは~
    ご友人が、似たような旅をされていたんですね。
    パリもいいですよね。
    キッチンが使えないので、炒め物はできませんが、電子レンジ簡単料理や生ハムとチーズとサラダなどで夕飯にすることはあります。
    外食で洋食ばかりだと、野菜が不足しますからね。
    太ったかな~と思いつつ、日々1万歩くらいは歩いているので、だいじょうぶかな?
    トラステヴェレ、居心地よくて、よかったなです。

PROFILE

プロフィール
水月

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

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