月始め恒例、YasuoMaedaのlife is funカレンダー。2026年のテーマは「街の灯」。夜の街。街の灯のぬくもりを感じる写真となっている。
3月は、「断崖絶壁の町」と謳われるスペインアンダルシア地方のロンダ。
グアダレビン川の浸食によって削られた渓谷。その断崖絶壁の上に街が息づいている。人々はそこで毎晩、おつかれさま、今日はどんな日だった? とバルで酒を飲む。
旧市街と新市街は一本の橋でつながっていて、その「プエンテヌエボ(新しい橋)」を見上げた風景が人気の観光地でもある。新しい橋といっても、18世紀に建てられたものだ。
写真は、夜、飲みに出かけた新市街のバルで出会った風景。
広場に構えたバルはとてもにぎわっていて、柱の周りをカウンターにした狭いスペースしか空いていなかった。そこでふたり、ビールを立ち飲みした。
海外では、どこの国でも東洋人を差別する人はいて、感じの良さそうな店でも嫌な思いをすることはよくある。
しかしロンダのその店は、わたしたちを客としてリスペクトしてくれた。
空いたテーブル席に入ってきた客が座ろうとしたとき、わたしたちを指し「彼らの席だ」とテーブルに通してくれた。うれしかった。
さらに忘れられないのは、隣のテーブルの若者たち4人が、ガルシアのチャコリと同じように高所からゆっくりと注いでいる白ワインのようなものを飲んでいたのだが、夫がそれは何かと訊くと、
「 シェリー酒のマンサニージャだよ。美味いよ。飲んでみなよ」
そう言って、飲んでいたグラスを差し出された。
ときはコロナ開け。一瞬の逡巡の末、夫は彼のマンサジーニャを口に含んだ。
「美味いね。一杯飲むことにするよ」
夫の反応に、若者たちはおおいに盛り上がっていた。
こちらが胸を開けば、相手も胸を開く。ロンダのバルとマンサジーニャは、教えてくれたのだった。

YasuoMaedaのホームページはこちら【life is fun】

photo by Yasuo Maeda.
『地球の歩き方』でも、紹介しました。
【山梨特派員スペインへ行く~2023秋〈その12〉断崖絶壁の町「ロンダ」】

狭いスペースで立ち飲みしました。スペインのビールは、ライトでどこで飲んでもおいしい。

photo by Yasuo Maeda.
テラス席も、いっぱいでした。

マンサジーニャです。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。
管理人が承認するまで画面には反映されません。