庭の菫(すみれ)が、咲き始めた。とても、可愛い。
「菫」は、三春の植物の季語。昨年も、この季語について調べていた。
夏目漱石の句は何度読んでも好きだが、それ以外の句を見ていこう。
骨拾ふ人にしたしき菫かな 蕪村
不幸があった人に寄り添うような、儚い淋しげな花として詠まれている。
カメラ構えて彼は菫を踏んでいる 池田澄子
視点を変えたことで、ハッとさせられた句。こういう詠み方もあるのか。
余念なきわれに言問ふ菫かな 大石悦子
この句には、逆に、菫の問いかけに詠み手がハッとしているかのような印象を受けた。
鉢菫昨日のままの頁伏す 石田あき子
どこか惹かれた取り合わせの句。読みかけの本だろうか。読み進められなくなった理由は何だろう。菫は鉢に植えられて咲き、揺れている。
異国の血少し入っている菫 対馬康子
菫には多くの種類があり、原産国も日本だったり、中国だったり、北アメリカだったり、ヨーロッパだったりする。
庭の菫たちの祖先も、どこか遠い国の生まれなのだろうか。そう考えると世界が果てしなく広く感じられ、小さく片隅に咲く菫たちがいっそう愛おしくなる。

玄関側の石垣に咲くタチツボスミレ。

濃い色の子もいます。

可憐ですね。

石のあいだにも、咲いています。

マツバギクが伸びる奥にも。

一輪一輪が顔のようにも見えて、感情移入してしまいます。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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