「サンダル、デッキに出しっぱなしだよ」
夫に指摘されたが、違うのである。
「干してあるんだよ」
風呂を漂白したときに履いた、風呂掃除用のサンダルだ。
だが取り込みにいくと、そのサンダル、「出しっぱなし」の体で転がっている。まるでサンダルが、今にも歩きだし出かけていくかのような雰囲気を持っていて笑ってしまった。
ずいぶんと雑な干し方だ。スノコを運んで乾かしたり、バスマットを洗ったり、あれこれしていて、パパッと放り投げたのかもしれない。
身体に身につけるものは、いとも簡単に擬人化する。
脱ぎ捨てたスカートやパンツが、抜け殻のように見えた記憶は、誰もが持っているだろう。
サンダルを見て、季語「水温む」を連想した。
川や池などの水が陽射しを浴びて暖かくなると、人の心も解放されていく。
これよりは恋や事業や水温む 虚子
サンダルじゃなくても、どこかへ出かけたくなる。

干しておいたサンダルです。

出かけるにしては、こっち(出入口)の方を向いていますが。

こういうふうに、干しておけば「干されている」サンダルの体ですね。

もうすっかり乾いていましたが。ダイソーの軽く乾きやすいサンダル、風呂掃除には持って来いです。

昨日は、一日しっとり雨。

お風呂の漂白なんて、お天気関係ないように思うけど、やっぱり晴れて暖かな日にしたい仕事です。

水ぬるむくさむら闇を得てしづか 龍太

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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