暦の上では、今年は8月7日が立秋。
けれど、身の回りにはまだまだ夏の季語が息づいている。
先日友人宅で見かけた「燕の子」も、夏の動物の季語だ。「子燕」「親燕」などの傍題がある。
ゆふかぜに頭吹かれて燕の子 井上弘美
夕風に吹かれている燕の子たち。頭だけ出しているから「頭吹かれて」いる。そこにリアルさを感じた。
子燕のこぼれむばかりこぼれざる 小澤實
巣を見ていると、少し大きくなった子燕たちはたしかにこぼれ落ちそうだ。けれど、こぼれざる。落ちないのである。
子燕たちが成長し飛翔する姿がすがすがしい「夏燕」も、夏の動物の季語。
夕暮れは人に近づく夏つばめ 大井雅人
「燕」は春の季語、「燕帰る」は秋の季語。昔から人家に巣作りする渡り鳥だけあって、多くの季語を持つ。
また、今花盛りの「百日紅(さるすべり)」も、夏の植物の季語。白い百日紅を表す「白さるすべり」「百日白(ひゃくじつはく)」などの傍題がある。
咲き満ちて天の簪百日紅 阿部みどり女
「天の簪(かんざし)」の比喩が、言い得ていてハッとさせられた。
洗ふたび赤子あたらし百日紅 松本ヤチヨ
百日紅の猿も滑るといわれる木肌、赤ん坊のつやつやの肌との対比を連想させる。たしかに赤ん坊は洗うたびに新しくなるようだ。
「燕の子」には〈一物仕立て(「季語」を描写して詠む)〉の句が多く、「百日紅」には〈取り合わせ「季語」+季語とは関係のない事柄を合わせて詠む〉の句が目立ち、それがまた興味深かった。

友人宅で撮らせてもらった「燕の子」。4羽いました。あと2日ほどで巣立つそうです。

こちらは、以前巣作りする親燕を撮った一枚。

ツバメって、シュッとしていてかっこいいよね。

通り道にある「百日紅」。今、満開です。

百日紅の名の通り、長い期間花を咲かせているんですね。

今、あちらこちらに咲いていますね。写真は撮れなかったけど、佐久場所へいく途中、百日紅並木がありました。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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