「御射鹿池(みしゃかいけ)」、「四尾連湖(しびれこ)」と、このところ池や湖を観に行っている。
水の秋の季語を調べると、地理の季語に「秋の水」「水澄む」があった。
季語「秋の水」には、「秋水」「水の秋」などの傍題がある。
秋は渓谷・河川・湖沼などの水が透明で美しい。その曇りのないさまは、「三尺の秋水」といって研ぎすました刀剣の譬えにも使われる。「水の秋」は水の美しい秋をたたえていう。
『俳句歳時記・秋』より。
秋水に石の柱や浮見堂 高浜虚子
虚子が、奈良で目にした風景を詠んだ句。
船津屋に灯のひとつ入り水の秋 鷲谷七菜子
湖畔の宿だろうか。いつのまにか夕刻となり、灯りがひとつ灯った。水に灯が揺れているのかもしれない。
季語「水澄む」。
秋はものみな澄みわたる季節であり、水もまた美しく澄む。水底まで見えるような湖沼や川の美しさをいう。
『俳句歳時記・秋』より。
水澄みて四方に関ある甲斐の国 飯田龍太
山で囲まれているがゆえ、四方の関所を通らなければならない山梨、甲斐の国。秋。山から流れてくる水は、澄みわたっている。
正座してこころ水澄む方へ行く 村越化石
水澄む秋。心も、美しくありたい。そんな思いを感じる句。
季語「秋の川」にも、澄んだ水に心を寄せる句があった。
秋の川真白な石を拾ひけり 夏目漱石
水の澄んだ美しさに、心の濁りも濾過されていくといいな。

「御射鹿池」です。

湖面が、言い表せない神秘的な色。

東山魁夷の『緑響く』のモチーフとなった池です。

先週行ったばかりの「四尾連湖」。この湖面を見ながら、一句詠めれば。

小さな湖で、周囲をのんびりウォーキングできて楽しかった。

初めて見る花を見つけるのも、楽しみのひとつです。シソ科の「シモバシラ」。

これは、4年前に行った瑞牆山から流れる本谷川。

仰むけに流れて秋の大河かな 平井照敏

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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